東急は9月12日、ミラノの高級カフェ・菓子店「コヴァ(COVA)」の新店をギンザ シックス(GINZA SIX)3階にオープンした。店内にはアンティークミラーやビロード素材のソファ、クリスタルのシャンデリアを設置し、ミラノの旗艦店を再現。天然大理石を用いたバーカウンターを設け、日本では馴染みのないコーヒーの立ち飲みを「コヴァ」のスタイルとして提案する。「イタリア人はバーカウンターでコーヒーをすすりながら、知らない客同士での会話を楽しむ。提案したいのは、ホームのように居心地のいいイタリアのカフェ文化そのものだ」とパオラ・ファッチョーリ(Paola Faccioli)「コヴァ」CEOは説明する。内装以外にもそのこだわりは反映され、メニューは全て旗艦店のエグゼクティブ・シェフが監修したもの。使用する食材もイタリアで用いているものに限りなく近い素材を厳選した。
オープンに先駆け10日、関係者向けのプレビューとレセプションパーティーを行った。パオラCEOをはじめ、東急の野本弘文会長、髙橋和夫社長、堀江正博・取締役執行役員リテール事業部長、ノルベール・ルレ(Norbert Leuret)LVMHモエヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパン社長らが来場し、オープンを祝した。パオラCEOは「銀座店と渋谷店(11月に渋谷スクランブルスクエア4階にオープン予定)を拠点に、じっくりと魅力を発信する。大阪などの大都市への出店も視野に入れるが、その際のパートナーはもちろん東急になる。恋人は1人だけでいい」と語った。
東急は7月、「コヴァ」との独占ライセンス契約締結を発表した。LVMHグループ傘下の「コヴァ」には複数の日本企業からアプローチがあったようだが、最終的には「ブランドのビジョンを共有できる」(パオラCEO)東急が選ばれたようだ。