「WWDビューティ」9月19日号は、50代からの美容特集です。総務省統計局の人口推計によると、日本における女性の総人口のうち50歳以上が半分を占める時代が到来。バブル期に学生や新社会人として豊かさを経験し、消費動向や美意識が他の世代と異なるといわれる50歳前後の層も更年期に突入します。本特集ではこの世代を“大人女性”と呼び、彼女たちを対象に捉えるブランドを取材しました。ニュース面では、2019年に10周年を迎えた「THREE」「アディクション(ADDICTION)」「シロ(SHIRO)」の3ブランドの新戦略を解説。「ディオール(DIOR)」の研究開発施設であるLVMHリサーチと山中伸弥・京都大学教授が所長を務めるiPS細胞研究所との共同研究のニュースなどについて取り上げました。
特集の取材で各ブランドが口をそろえて語ったのは、「年齢を重ねることに前向きな人が多く、若返ることを目的とするのではない」ということです。「年相応の美しさを追求する女性が増えている」ことから、50代前後の女性に人気の薄毛や白髪、うねりといった髪の毛にまつわる悩みに対応したサロン、美髪・育毛に特化したサロンにフォーカス。シミやたるみといった肌悩みについては化粧品企業を、そして健康への意識の高さからは、大人女性に人気のフィットネスを取材しました。
ブランドは高齢者層より、若年層を取り込んでいることをアピールしたがる傾向がありますが、実際には可処分所得が多く、美容にお金をかけることができる “大人女性”の取り込みは必須です。2020年には女性の2人に1人は50歳以上——。そして人生100年の時代に“大人女性”をいかに取り込むかがカギとなるようです。
そのほかのニュース面では、12月5日に開業する東急プラザ渋谷のテナント概要、シワ・たるみの再生医療研究から商品化された「ドクターシーラボ(DR.CI:LABO)」初のヒト幹細胞コスメ、「ボタニスト(BOTANIST)」から登場する新スキンケア、花王がリニューアルする「ソフィーナ iP」の人気美容液のほか、トピックスとして、ウエラ プロフェッショナルが開催したヘアコンテストの模様、東京・渋谷の代官山町にオープンした「スタイルテーブル代官山」を掲載しています。