三越伊勢丹は14日、靴磨き職人の“正真正銘の世界ナンバーワン”を決める「シューシャイニング チャンピオン オブ チャンピオンズ」の第1回大会を伊勢丹新宿本店で開き、東京・南青山の靴磨き専門店、ブリフトアッシュ(BRIFT H)オーナーの長谷川裕也氏が優勝した。
大会は同店の紳士靴の催事「ISETAN靴博2019」(11~16日)の目玉イベントとして開催。今回は長谷川氏をはじめ静岡の靴磨き店、イーズ シューシャイン(Y’S SHOESHINE)オーナーの杉村祐太氏ら世界チャンピオン3人、初代日本チャンピオンのザ ウェイ シングス ゴー(THE WAY THINGS GO、大阪市)オーナーの石見豪氏、スウェーデンチャンピオン、ロシアチャンピオンの6人が、真のナンバーワンの座を賭けて争った。
大会会場の6階催事場には200人以上の観客が詰めかけた。競技は伊勢丹オリジナルの黒色のストレートチップ、黒色でシボ革のフルブローグ、バーガンディーのプレーントゥの3足を各15分で磨き、輝きの強さやバランス、所作の美しさなどを競った。紳士靴の専門誌「ラスト(LAST)」の菅原幸裕編集長ら審査員による得点と、伊勢丹新宿本店メンズ館紳士靴売り場のインスタグラムアカウントに投稿された各作品の「いいね」数の合計得点で審査した。
優勝した長谷川氏は「最初の1足の出来はいまいちだったが、2、3足目は『シャイナーズ・ハイ』(マラソン選手の『ランナーズ・ハイ』にちなんだ造語)に突入して巻き返すことができた」と笑顔。「このような大会が開催されること自体が財産。今後も靴磨き界を盛り上げていきたい」と語った。
靴磨きの世界大会は、2017年にロンドンでスタート。日本においても、18年から国内チャンピオンを決める大会が三越銀座店で開催されている。