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医薬品メーカーが富山に10ヘクタールの「美と健康」をテーマした複合施設開業

 医薬品製造メーカーの前田薬品工業は、富山県立山町に美と健康をテーマにした複合型ウエルネス&リトリート施設「ヘルジアン・ウッド(Healthian-wood)」を12月に開業する。全ての施設が完成すると、東京ドーム2個分の約10ヘクタールという広大な敷地に、ハーブ園やアロマ工房、レストラン、イベントスペース、トリートメントスペース、宿泊施設を併設。食事やアロマテラピー・プログラムにより体と心の健康を提供するとともに、限界集落といわれる同地の地域活性化も目指す。建物の設計は新国立競技場などのデザインにも携わった建築家の隈研吾が手掛け、運営は同社の関連会社であるGEN風景が行う。

 敷地内のハーブ園「ザ・ガーデン」は、ラベンダーやローズマリー、日本ハッカなど約25種のハーブを栽培。そこで収穫したハーブからアロマオイルを抽出する工房「ザ・ワークショップ」では、アロマオイルの製造体験や、医師や薬剤師、栄養士、スポーツトレーナーなど専門資格を持つ講師によるスクールを開催する。そのほか、ハーブティーや軽食を提供する「ザ・キッチン」、和洋ハーブと地元食材を使ったディナーコースを提供する「ザ・テーブル」、地元農産物のマルシェやコンサート、ウエディングなどを行うイベントスペース「ザ・フィールド」の5施設の営業を年内に開始する。さらに、2021年をめどに宿泊施設「ザ・ヴィラ」と、トリートメントを提供する「ザ・スパ」を開設する計画だ。

 前田薬品工業は1958年創業の医薬品製造メーカーで、ジェネリック医薬品(後発医薬品)の外用剤では売上高で国内トップ5に入る。3年前から塗り薬の技術を生かしたスキンケア化粧品開発に注力しており、メイクの下に使える一般用医薬品をドラッグストアで展開しているほか、オリジナルアロマブランドの製造・販売も行っている。

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