2カ月前に活動を始めたばかりという新人モデルの美佳(MIKA)が、ミラノ・ファッション・ウイーク初日の9月18日に行われた「プラダ(PRADA)」2020年春夏コレクションのショーでランウエイデビューを果たした。ショーでは20ルック目に登場。リーフモチーフのビーズ刺しゅうが施された鮮やかなオレンジのコートスタイルを着こなした。
エキゾチックなムードをまとう美佳は、2001年フランス・パリ生まれの18歳。フランス人の父と日本人の母の間に生まれ、日本、フランス、ロシア、インドで育った、仏英日の3カ国語を話すトリリンガルだ。7月からモデルエージェンシーのイマージュに所属し、ウォーキングの練習などを重ねてきた。10月からは東京を拠点に活動する。そんな彼女にショー直前のバックステージで話を聞いた。
ランウエイモデルを目指したきっかけについて、美佳は「インドに住んでいた時、知人からの紹介でポンディシェリー・ファッション・ウイーク(南インドのポンディシェリーで開催されているローカルイベント)に1度だけ出たことがあり、ドキドキ感と注目されていることへの喜びを感じました。そんなとても楽しかった体験を通して、ランウエイに興味を持ったのがきっかけです」とコメント。好きなブランドは「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「エルメス(HERMES)」「プラダ」などで、「プロのモデルとして初めてのランウエイショーが、好きだったブランドで本当にうれしいです」と笑顔を見せる。
最近関心を抱いているのは、環境問題。「自分にできることは、小さなことでもやるようにしている」と話す彼女が、当日着用していた私服のボトムスは「ザラ(ZARA)」のサステイナブルなライン“ジョインライフ(JOIN LIFE)”のもので、スウェーデン発の「ヌーディージーンズ(NUDIE JEANS)」など環境に配慮したブランドを買うことが多いという。また、モデル活動を通して「サステイナブル・ファッションと関わり、その意義や目的を少しでも広げていくこと」を目指している。憧れているモデルは、アドゥ・アケチ(Adut Akech)、グレース・エリザベス(Grace Elizabeth)、カイア・ガーバー(Kaia Gerber)、ソラ・チョイ(Sora Choi)ミン・シー(Ming Xi)、そしてサンヌ・ヴロート(Sanne Vloet)。「夢はコレクションや来日ショーといった有名ブランドのショーやキャンペーン、イベントなどに呼んでいただけるようになること。いろいろな方に指名してもらえるようなモデルになりたい」。
美佳は9月23日から10月2日まで開催されるパリ・ファッション・ウイークでもショーに出演予定。どのブランドのランウエイに登場するか注目したい。
JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める