ファッション

2020年春夏パリコレ4日目のハイライト 「クロエ」「Y/プロジェクト」「イザベル・マラン」など春夏トレンドが見えてきた

 パリコレ4日目は、「クロエ(CHLOE)」「Y/プロジェクト(Y/PROJECT)」「イザベル マラン(ISABEL MARANT)」などを速報する。トレンドはストリートからエレガンスへとシフトが進み、ジャケットがキーアイテムに。同時で、70年代のボヘミアンムードも浮上してきた。

クロエ(CHLOE)

DESIGNER/ナターシャ・ラムゼイ・レヴィ(Natacha Ramsay-Levi)

 カジュアルを得意とする「クロエ」がフォーマルへぐっとシフトした。メンズスーツの素材で仕立てたジャケットスタイルを核にコレクションを構成。ただしジャケットは、ノーカラーだったり、オーバーサイズとしたり、ウエストにギャザーを寄せたりと、堅苦しくならないようさまざまな工夫がこらされている。合わせるアイテムも、得意とするボヘミアン調のロングドレスやカットオフパンツなどジャケットがフォーマルになりすぎないアイデアが多彩だ。

Y/プロジェクト(Y/PROJECT)

DESIGNER/グレン・マーティンス(Glenn Martens)

 アレクサンドル3世橋ふもとの会場は、ショーを見たいと集まったキッズたちでいっぱい。会場外の橋の下にもびっしり人が並んで始まったショーは、ブランドらしい脱構築のコレクション。コンセプチュアルなデザインが持ち味のブランドではあるが、これまでに比べると、今季はやや考え方がシンプルになった印象だ。デニムジャケットやステンカラーコート、ボタンダウンシャツは、パターン変化によってドレープが生まれ、デコルテやウエストから肌がのぞく。地厚なサテンのテーラードジャケットは、フロントが二重になった作り。肩の落ちるボリュームシルエットのテーラードコートやセットアップはやや見慣れてしまったバランス感のようにも思うものの、レーステープをバイアスにはぎ合わせたドレスなどで今季のムードも盛り込んだ。

イザベル マラン(ISABEL MARANT)

DESIGNER/イザベル・マラン

 インビテーションは笛。ショーでも力強い笛の音に合わせ、モデルがテンポよく歩く。イリーナ・シェイク(Irina Shayk)やアンバー・ヴァレッタ(Amber Valletta)、エヴァ・ハーツィゴヴァ(Eva Herzigova)、ジジ・ハディッド(Gigi Hadid)ら有名モデルが行進する様子は圧巻。ボトムスは超ミニ丈に変化。中には脚の付け根ギリギリの丈のホットパンツも登場した。ナチュラルなメッシュニットに小花柄やタイダイなど「イザベル マラン」らしいボヘミアン的要素はそのまま、ウエストマークやミニ丈シルエットで力強さを見せる。

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