日本最大級のファッション展示会「国際 ファッション ワールド 東京 2019 秋」が、東京ビッグサイトで10月4日まで開催中だ。第10回目の今回は過去最多の35カ国から1050社が出展。ウエアからバッグ、シューズ、アクセサリー、テキスタイル、OEM製品まで、6万5000点以上のファッション商材が世界中から集結している。
同展示会は、ブランドとの商談・受注を行うだけでなく、ファッション業界のキーパーソンによる無料セミナーを受講できるのも特徴だ。初日の2日には、アダストリアの北村嘉輝・取締役営業統括本部長やユナイテッドアローズの田中和安・上席執行役員第一事業本部副本部長、コシノジュンコ「ジュンコ コシノ(JUNKO KOSHINO)」デザイナーらが登壇した。会期中は全46のセミナーを企画しており、今後は岩原尋ファーフェッチ ジャパン マネジングディレクターによるラグジュアリーファッションリテールのセミナーや、国井栄之サンタ「ミタスニーカーズ」クリエイティブディレクターと菊川裕也ノー ニュー フォーク スタジオCEOによる対談などが実施される。
展示ブースには、フランスやイギリス、トルコ、台湾のほか、イタリア、モロッコ、韓国などの海外企業が参加している。初出展の伊ブランド「カツォ(KATSO)」のカティア・ベルハキーミ(Katia Belhachemi)デザイナーは、「自社工場を持っており、デザインから生産まで一貫して行えるのが強み。日本のマーケットのポテンシャルは不明だったが、反響は上々だ」と手応えを語った。
国内企業もビジネスチャンスの拡大を期待する。生産途中の端材などを利用した再生レザーを提案する名古屋紡績は「紡績会社だが、今後を見据えて再生レザーの開発に着手した。新規の取引先が決まるなど、初日の成果は想像以上だ」と語った。「チヒロ オカ(CHIHIRO OKA)」の岡千紘デザイナーは、「昨年7月にロンドンのセント・マーチン美術大学BA(CENTRAL SAINT MARTINS BA)を卒業したばかりで、ビジネスはまだまだ。しかし、多数の関係者とつながり、今後についてのアドバイスをもらえてビジネスの広がりを感じている」と話した。