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EDITOR'S LETTER

東コレ開幕 トップバッターを飾ったYOSHIKIさんとラグビーに思う 

 台風19号で被害に遭われ、今もなお困難に直面している皆さまに謹んでお見舞い申し上げます。一日も早く平穏な日常に戻れるよう心からお祈り申し上げます。

 X JAPANのYOSHIKIさんは台風15号の際にもボランティアに赴き、今回の19号でも自分でできることを全力でやりたいと表明しています。千葉県館山市出身のYOSHIKIさん、さぞ心を痛めていることでしょう。そのYOSHIKIさんの着物ブランド「YOSHIKIMONO」がトップバッターを務めた2020年春夏シーズンの「楽天 ファッション ウィーク東京」は10月14日、無事に開幕しました。海外からのメディアも来ていたようですが、世界で活躍するYOSHIKIさんがショーに登場したことで、東コレが世界へさらに発信していくことを期待しています。日本を代表する着物とアニメを融合したコレクションは、チャレンジだったと思いますが、「低迷している着物業界を盛り上げたい」「若い世代へアピールしたい」という気持ちがショー後の一問一答から伝わってきました。

 さらに、災害で暗い気持ちになっていた私たちを元気づけてくれたのはラグビーワールドカップでしたね。13日の対スコットランド戦の当日、渋谷駅ではユニホームを着用したファンを大勢見かけました。その日本代表ユニホームが売り切れ続出だそうです。通常の15倍の20万着を生産していたのにもかかわらずというから驚きです。決勝トーナメント進出でさらに盛り上がるのは間違いないですね。YOSHIKIさん、ラグビー共に、日本がつらいときにそれぞれの立場、役割から元気づけようとしてくれていることに頭が下がる思いです。

「WWDJAPAN」デスク
紀本 知恵子
NEWS 01

初の「楽天 ファッション ウィーク東京」が開幕 X JAPANのYOSHIKIによる「ヨシキモノ」がトップバッターを飾る

 楽天が初の冠スポンサーを務める2020年春夏シーズンの「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO以下、RFWT)」が、公式会場の渋谷ヒカリエで10月14日に開幕した。19日までの期間中、約40ブランドがランウエイショーやイベントを行い最新コレクションを披露する。

 記念すべき初の「RFWT」のオープニングを飾ったのは、3年ぶり3度目のランウエイショーとなったX JAPANのYOSHIKIによる着物ブランド「ヨシキモノ(YOSHIKIMONO)」。ショーは予想を超える人数が駆けつけたこともあり、30分押しでのスタートとなった。

 伝統的な着物にリスペクトしながら、前半では「ヨシキモノ」が得意とする着物をオフショルダーのドレスとして提案。後半はスタン・リー(Stan Lee)原作の漫画でYOSHIKIが主役の「ブラッド・レッド・ドラゴン(Blood Red Dragon)」や「進撃の巨人」を落とし込んだ着物が登場した。「日本や世界の若い人たちに着物のよさを伝え興味を持ってもらえるようロックンロールやアニメの要素を取り入れたが、冒険だった」とYOSHIKI。素材でもメタリックなものを採用するなど、エッジの利いたYOSHIKI流“ロックンロールな着物”を披露した。

 またサステイナビリティー(持続可能性)を意識し、化学染料を一切使用していない藍染の着物が登場したほか、「いろいろな人種の人に着て欲しかった」との思いでブランド初となる黒人モデルがランウエイを歩いた。

 フィナーレでは、ランウエイ中央に置かれた特製のクリスタルグランドピアノでYOSHIKIが生演奏を披露し、天井からはバラの花びらが舞い落ちる華やかな幕切れとなった。

 初日は「ヨシキモノ」のほか、4シーズンぶりの東コレ復帰となる「ディスカバード(DISCOVERED)」がインスタレーションを披露し、初参加の「タチアナ・パルフェノワ(TATYANA PARFIONOVA)」や「ティート トウキョウ(TIIT TOKYO)」がランウエイショーを行う。

NEWS 02

3人の東コレ担当記者が選ぶ1日目の“私的BEST LOOK”

 10月14日から19日までの6日間、楽天を初の冠スポンサーに迎えた2020年春夏シーズンの「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO以下、RFWT)」が開催される。期間中は、非公式スケジュールを含めると50近いブランドがランウエイショーやイベントを行い、合計すると1000近いルックが披露される。しかし、よほどのことがない限り全てのルックをチェックするのは難しい。

 そこで「RFWT」を取材する3人の「WWDジャパン」記者が、各日の“私的BEST LOOK”をご紹介。東コレを4年連続で取材する30代男性記者K.O、海外コレクションの取材経験も豊富な女性記者M.O、東コレにはスナップカメラマンとして参加していた20代男性記者R.Oという、偶然にもファミリーネームが「O」縛りの3人が選ぶルックとは?初日に登場した「ヨシキモノ(YOSHIKIMONO)」「ディスカバード(DISCOVERED)」「ティート トウキョウ(TIIT TOKYO)」「タチアナ・パルフェノワ(TATYANA PARFIONOVA)」「アクオド バイ チャヌ(ACUOD BY CHANU)」の5ブランドから3ルックをピックアップしお届けする。


男性記者K.O
TIIT TOKYO / LOOK 23

 カラーリングが鮮やかな印象があった「ティート トウキョウ」ですが、今シーズンはなんだかグレイッシュで落ち着いたトーン。途中までは正直、(あれ?ちょっと物足りないぞ)と感じていたのですが、岩田翔デザイナーの「雨の都市を表現した」という理由を聞いて納得。曇天好きの僕は一気に共感しました。単純ですね。素材の切り替えでメリハリをつけたり、細かい刺しゅうで市松模様を描いたりするテクニックよりも、渋い色使いだからこそより際立った心地よさそうな素材感のこのルックが今日イチでグッときました。リアルクローズに徹したメンズも捨てがたかったのですが、欲をいえばウィメンズのキャッチーさを取り入れたメンズも次回は見てみたいです。


女性記者M.O
TATYANA PARFIONOVA / LOOK 11

 ロシア・サンクトペテルブルク出身のベテランデザイナーが、東京で初のショーを行いました。画家の家系ということもあり、絵画を繊細な刺しゅうで再現し、アートとファッションの融合を試みているようです。テーマに掲げた“黒いとんぼ”は、チュールを重ねた装飾から羽根の透け感をイメージできます。クロード・モネの「睡蓮」を彷ふつとさせる刺しゅうからは、職人技のすごさがダイレクトに伝わってきました。


男性記者R.O
YOSHIKIMONO / LOOK 30

 実は呉服屋の子どもというバックグラウンドを持つYOSHIKIが、3年ぶり3度目となる「ヨシキモノ」のショーを披露しました。これまでのショーも観てきたのですが、毎回着物への造詣の深さと伝統を重んじているからこそのYOSHIKIらしい柔軟な発想には驚かされます。特に今回は、若者にも親しみやすいようにメタリックな素材を採用したり、自身が主人公でスタン・リー(Stan Lee)原作の「ブラッド・レッド・ドラゴン(Blood Red Dragon)」と「進撃の巨人」を着物に落とし込んだりと離れ業を披露。「着物にアニメなんて!」と考える方もいるかもしれませんが、今やアニメは着物と同じく日本を代表する文化の一つ。賛否両論があるかもしれませんが、「進撃の『ヨシキモノ』」。僕は好きです。

NEWS 03

「ヨシキモノ」ショー後のYOSHIKIに一問一答 着物に「進撃の巨人」のプリント、「スパイダーマン」の父へのオマージュも

 X JAPANのYOSHIKIは10月14日、自身の着物ブランド「ヨシキモノ(YOSHIKIMONO)」の2020年春夏コレクションを「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO以下、RFWT)」で披露した。3度目のファッションショーとなった今回も、「伝統と革新の融合」をテーマに京都の老舗織物メーカーのスコープココとの協業で制作。

 ショーの序盤はドレス風にスタイリングした着物、終盤には本人のピアノ演奏とともにアニメ「進撃の巨人」などのプリントを用いた着物を発表した。ショー終了後に囲み取材に登場したYOSHIKIの回答を一問一答形式で公開する。

―今日のファッションショーを終えた感想を教えてください。

YOSHIKI:もともと僕は呉服屋の長男だったんですが、ミュージシャンの道に進みました。ずっと日本の着物文化を広めたいという思いがあった中で、今日伝統的な着物と冒険的な着物の両方をショーで見せることができてうれしく思っています。

―日本の着物を世界へ紹介していきたいという思いを持っているが、特に若い世代へはどのように訴求したいか?

YOSHIKI:着物産業はこの10年以上低迷していて、業界の方達と一緒にどう復活させることができるかを考えてきました。若い人たちに興味を持ってもらえるように刺激を与えられる、ロックンロールのテイストや、アニメを融合しました。それにより伝統的な着物と、革新的な「ヨシキモノ」の両方を日本だけでなく、世界の人々に広められると思っています。いずれも従来の着物としても、ドレスとしても着ることができるもの。これは挑戦的ではありますが、20〜30年前には僕がXジャパンとして日本にロックンロールを広めようと活動して、それを浸透させることができたように、着物の産業を広めていきたいです。

―ショーの演出でこだわった部分は?コラボレーションしたアニメについても詳しく教えてください。

YOSHIKI:私が手掛ける着物のショーも、クラシックのショーも、ロックのショーも全てにおいて、お客さまには何かしらの刺激を持って帰っていただきたいと思っています。良くても悪くても何かを考えさせられるものにしたい。こだわっている点として、今回はサステイナビリティーを意識して、化学染料を一切使用しない藍染の着物も出しています。僕は1年間の8割は日本以外の国にいるほど海外での活動が多いですが、海外でではアニメのファンに会うことが多く、日本のアニメーションの素晴らしさを感じることがよくあります。アニメでは、僕が主題歌を手掛けたこともある「進撃の巨人」や、「スパイダーマン(Spider Man)」などで知られる米マーベル・コミック(MARVEL COMICS)のスタン・リー(Stan Lee)が描いた「ブラッド・レッド・ドラゴン(Blood Red Dragon)」の絵を取り入れています。「ブラッド・レッド・ドラゴン」は実は僕が主人公になっているんです(笑)。スタンは昨年亡くなってしまいましたが、その追悼の意味も込めて作りました。僕みたいなファッション業界では駆け出しの者がこんな冒険的なものを出していいのか迷いましたが、周りに「YOSHIKIさんならやっていいんじゃないですか」と背中を押してもらいました。ショーの中で披露した曲は少しEDMっぽくエッジの利いたものを選び、モデルもアジア人だけでなくさまざまな人種を起用して、着てもらうことを考えました。

―12、13日と大きな台風が日本に上陸し、甚大な被害を受けた人も多い。9月の台風14号のときには実際にボランティアも行なったが?

YOSHIKI:僕はチャリティー活動を長く行って来ました。これまで寄付は頻繁に行ってきましたが、9月には初めてボランティア活動として現地に足を運び、自分の目で見てきました。最初の1時間は誰かに気付かれているんじゃないかと思うこともありましたけど、一緒に必死でボランティア活動に勤しむ人たちの姿に心を打たれて、(YOSHIKIだと思われてもどうでもいい。このミッションを果たすんだ)という思いが込み上げてきました。今回の台風でもできることは全力で尽くしたい。僕自身の人生も父親を亡くしたり、バンドメンバーを失ったりとしたとき、ファンの皆さんに助けられて生きてきたので、恩返しをしたいんです。今回被害に遭われた方には1日でも早い復興をお祈りしております。

―ファンの皆さんに一言お願いします。

YOSHIKI:今日のファッションショーは、僕だけではなく素晴らしいチームの方が集まってできました。この17分のために数百人の方が関わってくださったことに感激しております。台風の影響もありますが、僕もほぼ48時間徹夜をしています。今日はこれから幕張でのフェスティバルにも出る予定なのですが、まずこのショーが無事に終わってよかった。あまりにも寝ていなかったので、ショーのフィナーレで花吹雪が出てきたときには「僕は夢を見ているのかな?これは現実かな?」と幻想的な世界に入ってしまいました(笑)。ファッション業界の中ではまだまだ学ばなければいけないことがたくさんありますが、僕はある種の固定観念を破壊しながら、日本の着物を広く伝えていきたいと思っています。

NEWS 04

楽天がファッション領域の有識会を設立 ディレクターに「ギンザ」元編集長の中島敏子

 楽天は、ファッション領域強化のための有識者会を11月1日に設立するとして、説明会を開催した。ファッションアイテムに特化したサイト「Rakuten Fashion」のサイトデザインやユーザーコミュニケーションの強化が目的だ。メンバーは中島敏子「ギンザ(GINZA)」元編集長をエグゼクティブ ファッション クリエイティブディレクターに据え、アドバイザーに田中杏子「ヌメロ トウキョウ(Numero TOKYO)」編集長、スタイリストの熊谷隆志を迎えた。

 楽天は10月1日にファッションブランドのアイテムを集積した「楽天ブランドアベニュー」をリニューアルし、「Rakuten Fashion」へ名称変更。サイトデザインやキービジュアルの監修に中島ディレクターらを起用し、サイトのUI/UX(ユーザーインターフェイス/ユーザーエクスペリエンス)を一新した。

 三木谷浩史・楽天会長兼社長は「物流や約1億人の会員データとAIによる需要予測、決済など楽天グループが持っている全てのアセットをフル活用し、ECだけでなくリアルでもブランドを支援していく。有識者会を設立したのもブランドの役に立ちたいという思いからだ」と説明する。有識者会に参画することになった中島ディレクターは「サイトと商品へのロイヤリティーを高めることができればと思っている。昔の話をすると、日本では服をスーパーで買うことが当たり前だったが、ユニクロ(UNIQLO)が出てきて以降、ファッションのレベルが一段階上がったと思っている。今後、巨大なプラットフォームと素敵なブランドが数多くある楽天でも、同様に日本のファッションのレベルをもう一段階上げることができればと考えている」とコメントした。

 これまでの楽天のファッション分野における流通総額は、子供服も含めると8000億円弱だが、「その割にはファッション業界での存在感は弱かった。今後、楽天にはスタイリッシュでかっこいい場ができる。モノを売り買いするだけでなく、コミュニケーションも重要だ。楽天ペイや楽天ポイントなどのマーケティングツールを駆使したリアル店舗への送客も大きなポイントだ」と三木谷会長兼社長。

 また、説明会には「Rakuten Fashion」出店テナントの代表としてマッシュホールディングスの近藤広幸社長とジュンの佐々木進社長が登場した。両社とデイトナインターナショナルが11月7日に立ち上げ予定のECストア「スタイル ヴォイス ドットコム(STYLEVOICE.COM)」と楽天との関係性は否定しつつも「有識会の布陣やサイトのリニューアル、ファッションウィークへの出資など、楽天からは本気度を感じる。ブランドやファンを守るECというのはなかなか無い。東コレの冠スポンサーとなっている楽天は、ブランド、並びに、ファンを想うECとなれるのではないか。われわれも協力し、ファッション業界一丸となって、何かしらパワーを生み出せればと思う」とマッシュHDの近藤社長。佐々木社長も「ファッション分野への本気度はもちろんのこと、商売をしっかりと行うという姿勢も感じられる。有識会のクリエイティビティーと楽天の力が組み合わされば、非常にすごいECサイトになると思う。私がここに座っていることにも象徴されるように、楽天はテナントと一緒にファッションを盛り上げていこうと考えている。われわれテナントにとっても大きな成長の機会だし、何よりもお客さまにとって安心感のある買い物ができるようになる。われわれも協力したいし、期待もしている」とエールを送った。

 同社が冠スポンサーとなって初開催中の「楽天 ファッション ウィーク 東京(RFWT)」に関しては「『ブランドアベニュー』をスタートさせてから、ファッション分野は倍々で成長しているが、単にブランドに出店してください、というわけではなく、われわれもさまざまな面で応援することが必要だ。今回のRFWTにも1000万フォロワーを抱える海外の有力インフルエンサーらを招致しており、海外展開に対しても支援できるはず」と自信を見せた。

NEWS 05

ラグビー日本代表ユニホームが売り切れ続出 追加生産は未定

 「ラグビーワールドカップ2019」で日本代表が決勝トーナメント進出を決めたことを受け、レプリカジャージー(ユニホーム)が売れに売れている。

 日本代表のジャージーを手掛けるカンタベリーオブニュージーランドジャパンの直営店では、9月28日に行われたアイルランド代表戦(1次リーグ2戦目)後から欠品が目立ち出した。その後、10月5日のサモア代表戦(1次リーグ3戦目)の勝利が売れ行きに拍車をかけ、13日のスコットランド代表戦(1次リーグ最終戦)を前に店頭の90〜95%が売り切れたという。現在、ビッグサイズやキッズサイズの在庫は一定数あるが、通常サイズはほぼ完売。公式オンラインストアではビッグサイズ・キッズサイズも軒並み完売している。2次流通市場でも人気が高く、定価1万800円の通常サイズのものが2万円前後で取り引きされる例も見られる。

 同社はラグビー人気の上昇を見込み、今大会仕様のレプリカジャージーを20万着生産していた。これは通常の15倍に相当するが、「予想以上に人気が拡大し、追いついていない」と同社の親会社ゴールドウインの担当者は語る。今後、日本代表の決勝トーナメント進出により注目度がさらに高まることは間違いないが、大会期間中に販売できるかといった課題もあり、「追加生産は未定だ」という。

 日本代表は10月20日にB組2位の南アフリカと準々決勝を戦う。

NEWS 06

「ジーンズははかない」出川哲朗がベストジーニスト初受賞!

 日本ジーンズ協議会は、“最もジーンズが似合う有名人”を決める「ベストジーニスト2019」を発表した。一般選出部門の男性はHey! Say! JUMPの中島裕翔が3年連続で受賞して殿堂入りし、女性は女優の山本美月が初受賞した。協議会選出部門ではタレントの出川哲朗、女優の長谷川京子、E-girlsが選出された。

 出川は、テレビ東京系の「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」でおなじみのスイカ柄の電動バイクとヘルメットで登場し、「番組内の衣装としてデニム製オーバーオールは着るものの、プライベートでは全くジーンズをはかないので心苦しい……。おなかが出過すぎて入らないため、もっぱらジャージーばかり。ただ、賞をもらった限りははくようにします(笑)」とコメント。

 パッチワークのドローコード付きジーンズをはいた中島は、殿堂入りした人に贈られる金の盾について、「2年連続でベストジーニストを受賞し、『ここまで来たら欲しいな!』と思っていた。念願がかなった」と喜び、山本は「8万人近い人が、ジーンズと聞いて私を連想してくれたことに感謝。でも、そんなに多くの人に私のジーンズ好きがバレていたのかな(笑)。ジーンズは普段からはいていて、今日はスリムだけどワイドもコクーンシルエットも好き」と述べた。

 またジーンズやスニーカーでの勤務を解禁してジーンズの普及に貢献したとして、パナソニック代表取締役専務執行役員兼コネクティッドソリューションズ社長の樋口泰行が協議会選出特別貢献賞を受賞した。19年に新設された次世代部門では、ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト出身で“可愛すぎる”男子高生として注目の井手上漠と、俳優でミュージシャンの石橋凌と女優の原田美枝子の娘である石橋静河が受賞した。

 「ベストジーニスト」は1984年にスタートし、今年で36回を迎えた。一般選出部門、協議会選出部門、次世代部門の3部門からなり、毎年部門ごとに選出・表彰する。一般選出部門は18年10月から19年8月末まではがきとウェブで投票を実施し、合わせて42万6516票が集まった。これは過去最多だった18年の22万6192票の倍近い数字であり、中島が12万6853票、山本が7万9502票を獲得した。

NEWS 07

レナウンが希望退職者の募集を中止 競合他社や百貨店のリストラが影響

 レナウンは15日、希望退職者の募集を中止すると発表した。同社は8月23日付で店頭販売職を除く従業員の約2割に相当する150人程度の希望退職者の募集を発表した。労使間での合意を経た上で、10月上旬まで募集し、希望者は11月30日に退職する予定だった。だが、事業環境の変化や従業員の意見などを勘案して再検討した結果、これを取り止めることになったと説明する。大手企業が一度発表した希望退職者の募集を取り下げるのは極めて異例だ。

 同社の説明する「事業環境の変化」とは、レナウンの発表後に明らかになった競合他社や百貨店・量販店のリストラを指す。レナウンと同じように百貨店を主販路とするオンワードホールディングスの大量閉店、セブン&アイ・ホールディングス傘下のそごう・西武とイトーヨーカ堂による大規模な店舗閉鎖の発表などによって、レナウンの構造改革の前提が崩れ、中長期計画の見直しに至った。

 レナウンによると、従業員への説明会が想定よりも長引いたため、「実際に社内での募集はまだ行われておらず、影響はほとんどない」(同社広報担当)という。

GLOBAL STOCK TRACKER

ファッション&ビューティ関連株騰落率ランキング
国内企業
No 値上がり株 10月15日付
終値
騰落率
1 リーバイ・ストラウス ジャパン 1394 27.42%
2 良品計画 2276 8.33%
3 第一三共 6939 6.46%
4 ワークマン 9240 4.76%
5 ANAP 575 4.74%
No 値下がり株 10月15日付
終値
騰落率
1 チヨダ 1591 -6.41%
2 日本色材工業研究所 1667 -6.40%
3 メルカリ 2257 -3.01%
4 エニグモ 945 -2.88%
5 ラピーヌ 667 -2.77%
海外企業
No 値上がり株 10月14日付
終値
騰落率
1 アシナ・リテール・グループ(アメリカ) 0.40
(ドル)
6.28%
2 ハイプビースト(香港) 1.49
(香港ドル)
4.92%
3 シアーズ・ホールディングス(アメリカ) 0.23
(ドル)
4.29%
4 テッドベーカー(イギリス) 493.60
(ポンド)
3.04%
5 H&Mへネス・アンド・マウリッツ(スウェーデン) 203.95
(スウェーデンクローナ)
1.99%
No 値下がり株 10月14日付
終値
騰落率
1 アーバン・アウトフィッターズ(アメリカ) 26.44
(ドル)
-4.83%
2 チコズ FAS(アメリカ) 3.35
(ドル)
-4.56%
3 エクスプレス(アメリカ) 2.82
(ドル)
-4.41%
4 ゲス(アメリカ) 16.86
(ドル)
-4.26%
5 G-III アパレル・グループ(アメリカ) 25.25
(ドル)
-4.09%

SCHEDULE

今週のスケジュール(招待状が必要なイベントもあります)

FASHION

14日(月)

ファーストリテイリング、ユニクロ
チャリティテニスマッチ「UNIQLO LifeWear Day Tokyo」
14:00〜 有明コロシアム
(東京都江東区有明2-2-22)

16日(水)

繊維ファッション産学協議会
「2019 Tokyo新人デザイナーファッション大賞」表彰式
13:00〜14:00 渋谷ヒカリエ ヒカリエホールA
(東京都渋谷区渋谷2-21-1 9階)

17日(木)

ルルレモン・アスレティカJP
「ルルレモン」 × 「ロクサンダ・イリンチック」ローンチパーティー
19:30〜21:30 「ルルレモン」原宿
(東京都渋谷区神宮前5-16-13)

18日(金)

オンワード樫山
「J.プレス&サンズ」青山オープン記念レセプションパーティー
18:00〜21:00 「J.プレス&サンズ」青山
(東京都港区北青山3-10-2 1階)

グラマシー
「ブランマリクロ」南青山店オープン記念レセプションパーティー
13:00〜17:00 「ブランマリクロ」南青山店
(東京都港区南青山6-13-9)

20日(土)

渋谷ファッションウイーク実行委員会
第12回渋谷ファッションウイーク 路上ファッションショー「SHIBUYA RUNWAY」
13:30〜14:10 渋谷文化村通り
(東京都渋谷区道玄坂2)

BEAUTY

15日(火)

アテックス
新製品発表会
13:00~ / 14:30~ / 16:00~ トランクホテル
(東京都渋谷区神宮前5-31)

16日(水)

クラランス
「ザ・クープルズ」 × 「クラランス」 ローンチイベント
17:00~ / 18:00~ 六本木アカデミーヒルズ タワーホール
(東京都港区六本木6-10-1 森タワー)

17日(木)

ビバルーカ
新製品発表会
12:30~18:00 Salon de LA CARPE
(東京都渋谷区神宮前4-21-10 URA表参道2階)

カネボウ化粧品
「トワニー」合同取材会
14:30~ 花王株式会社 本社
(東京都中央区日本橋茅場町1-14-10)

18日(金)

メイベリン
新製品発表会
10:30~16:30 ザ メイベリン ハウス
(東京都渋谷区神宮前2-18-21 1階 Kurkku Home)

最新号の読みどころ

「WWDジャパン」11月18日 号
詳細を見る

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課題になっています。「DX特集」では、様々な事例やキーパーソンへのインタビューを通して、新時代を生き抜く術を学びます。