J.フロント リテイリング傘下のパルコの2019年3〜8月期連結決算(国際会計基準)は、売上高にあたる営業収益が前年同期比1.1%減の436億円だった。17年11月にパルコヤ上野、今年3月に錦糸町パルコが開業したものの、子会社で専門店事業を展開するヌーヴ・エイが苦戦を強いられた。営業利益は同2.8%増の58億円だったものの、リース取引に関する新たな会計基準(IFRS16号)の適用で純利益は24.9%減の28億円だった。
主力のショッピングセンター事業の営業収益はほぼ横ばいの同0.7%増の256億円、セグメント利益は同6.1%増の61億円。テナント別の取扱高では、最大規模の名古屋パルコが1.2%増の168億円と復調、浦和パルコが同5.8%増の138億円、池袋パルコが同2.1%減の135億円、福岡パルコは同2.6%増の112億円、3月開業の錦糸町パルコは45億円だった。
増床やリニューアルで主力店舗が回復した一方、アイテム別では既存店の取扱高は衣料品が4.6%減、バッグが9.8%減とファッション分野は前年割れだった。一方、化粧品が5.3%増、食品が14.3%増、飲食が7.7%増となり、非ファッションが好調だった。
子会社のヌーヴ・エイは営業収益が同10.0%減の89億円、セグメント損益は3億4200万円の損失(前年同期は300万円の赤字)と赤字幅が拡大した。既存店舗の不振や店舗数の減少により苦戦が続いた。
下期には建て替え中の渋谷パルコが11月22日にオープンする予定だ。