ファッション

ジョナサン・アンダーソンが創る新しい「ロエベ」像とは?

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 ジョナサン・アンダーソンは9月26日、「ロエベ(LOEWE)」のクリエイティブ・ディレクターに就任してから初となるランウェイショーをパリのユネスコ庭園で発表した。

【全ルック】「ロエベ」2015年春夏パリ・コレクション

 彼の築く「ロエベ」は、モダンなことはもちろん、ありのままで新鮮。さらにパーソナルで新しいラグジュアリーの形を提案している。アンダーソンは、「ラグジュアリーの概念は根本的に変化した。最近は、よりリアルであることが必須。消費者は、新しいものを求める。だからファッションは変化を遂げてきたし、これからも変わり続ける」と話す。彼は、消費者が求めるラグジュアリーを理解した上で、「ロエベ」が歩んできた文化と、彼の若さや斬新さを融合し、ブランドの過去と現在、そして未来をつないでいる。

 「『ロエベ』をもっとフレッシュで軽いイメージにしたかった。スペインと聞くと、僕はビーチを思い浮かべる。スペインの文化は、そんなに重たいものじゃない」。アンダーソンは今季、ブランドの変革期だった1950~60年に戻り、建築家のハビエル・カルバハルに着目した。ハビエルは、当時の「ロエベ」のストアデザインだけでなく、家具や商品さえ手掛けることもあった。「彼は『ロエベ』を違った観点から見つめていた。建築物や家具に目を向けて、その空間に合う商品をデザインしていた。だから僕もそこから始めたかった」と話す

 自身のブランド「J. W. アンダーソン(J.W.ANDERSON)」は、男女の隔たりのないユニセックスなデザインが特徴で、若い世代をターゲットにしている。彼は「ロエベ」にも若さを加えたかったという。一方では、ブランドが愛し続けるレザーを使用。彼は、「レザーはとても多様性のある素材。たくさんの色や趣がある。ベルベットや漆のような質感の素材もある。コットンや他の生地では表現できないフレッシュな仕上がりになった」と話す。彼は、「『ロエベ』のデザインはいつでもモダン。時代がどう変化してもモダンであり続けなければならない」と続ける。店については、「居心地のいい場所を作りたい」と雰囲気にもこだわる。彼にとって、アートや家具は究極のモダン。「それらは、リアリティーを追求した現代アートやバウハウスの影響を受けている」と語る。

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