アイウエアブランド「ジンズ(JINS)」を手掛けるジンズホールディングスの2019年8月期の業績は、売上高が前期比12.8%増の618億円、営業利益が同22.9%増の74億円の増収増益で、6期ぶりに最高益を更新した。
そのうち国内の眼鏡事業は店舗数が同30店舗増の379で、売上高は同6.9%増の481億円、営業利益は同16.1%増の72億円。海外の眼鏡事業は、店舗数は中国本土が144、台湾が28、香港が4、アメリカが5の合計181で、売上高は同53.8%増の110億円、営業利益が同409.0%増の3億円となった。
国内事業は、テレビCMを実施し年間約20万本を売り上げた2WAYアイウエア“ジンズ・スイッチ(JINS SWITCH)”(1万円と1万2000円)と1万2000円の“コンビ スリムエアフレーム(COMBI SLIM AIRFRAME)”など高価格帯商品が好調だったことから、一式単価が前期の7300円から7850円に増加し、年間販売本数は603万本と前期より1万本減少したものの全体を押し上げた。海外事業は、中国が20店舗出店して6店舗退店したほかは、台湾、香港、アメリカ共に店舗を拡大した。
記者会見で田中仁CEOは、「ビジネスの基盤が強固になり、継続的に成長している。先ごろ慶應義塾大学と共同で近視の進行を抑制する眼鏡の開発をスタートさせるなど、眼鏡を再定義しているところだ。この事業は『ジンズ』の存在意義を高め、ビジネスにもインパクトを与えると思う。今の『ジンズ』をつぶすようなイノベーションがないと未来はない。今後も“見る”の可能性を広げたい。『ジンズ』の将来性はかなり高いと勝手に思っている」などと話した。
20年8月期の売上高は同10.0%増の681億円、営業利益は同11.3%増の83億円を予想している。