「リック・オウエンス(RICK OWENS)」は9月26日、2020年春夏コレクションのショーをパリで開催した。パリ・ファッション・ウイーク(以下、パリコレ)に参加するブランドの中でも異色の存在感を放つ同ブランドだが、それを際立たせるのは、他のブランドには見られない個性的な来場者だ。
19-20年秋冬コレクションのメイクは角を作るなどといった身体改造の領域にも踏み込んでいたが、今季も同様のメイクで来場したメイクアップアーティストの姿があり、「リック・オウエンス」は身体改造のコミュニティーと引き続き親密であることをうかがわせる。そんな人類の域を超える見た目の来場者は、パリコレ“最恐”のコミュニティーに見えるが、実はスナップを頼むと快く承諾してくれるいい人たちだ。ショーが始まる直前にもかかわらず、スナップに全員が対応してくれるショー会場は他にはなかなかない。
同日夜に行われたブックサインイベントでも、リックの妻であるミシェル・ラミー(Michele Lamy)がその見た目とは裏腹に、来場者とハグやハイタッチをして笑顔を見せていたのが印象的だ。