ベイクルーズグループは創業40周年を記念した野外イベント「ベイクルーズフェス京都」を10月5日に嵐山の法輪寺で開催した。8月の名古屋に続く同イベントは、開催地ごとに異なるテーマを設け、各都市で働くスタッフが中心となって企画を立案する。京都では“ファッション”をテーマに、京都エリアの13店舗が一体となって取り組んだ。
法輪寺は嵐山の麓から長い石段を上った中腹にあり、京都の街並みを見下ろせる地でもある。この日は午前11時の開場前に、メイン会場となった寺の横の広場入り口から石段の下まで行列ができた。会場は、DJブースを囲むようにベイクルーズグループによるマーケットプレイスや飲食ブースが並ぶ。Tシャツや提灯のワークショップ、「ボナム(BONUM)」による古着の即興リメイク、小物からアウターまで豪華景品が当たる射的、「ジャーナルスタンダードファニチャー(JOURNAL STANDARD FURNITURE)」による家具のオークションなど、テーマでもあるファッション要素が充実。来場者は、ファッション好きが多いからか装いも晴れやか。ハイライトは陽が落ちてから行われたファッションショーだ。参道をランウエイに見立て、比留川游や沙羅マリーらモデル30人が寺の境内に並んだ光景は圧巻。観客は老若男女、なかなか体験できないファッションショーを目にして興奮気味だった。来場者の一人は「ベイクルーズフェス名古屋にも家族で参加した。それぞれ違った面白さがある。次回も参加したい」と話した。
「ベイクルーズフェス京都」の実行委員長を務めた水野弘之ジャーナルスタンダード神戸店店長は「京都地区の店長ら13人全員一致でやりたかったことが、お寺でのファッションショーだ。店のお客さま以外もたくさん足を運んでくださり、正直ビックリしている。女性が多いかと思っていたが男性も多く、メンズマーケットもまだまだいけるなと思った」と手応えを語った。また「これまでは(京都エリアの)各店で仲間意識みたいなものがなかった。『ベイクルーズフェス』に共同で取り組み、一体感が生まれた」という。
「ベイクルーズフェス」の発起人である本間利絵執行役員と飯高宏ジョイントワークスカンパニー長は、「地方の販売員のキャリアプランを考えたときに、副店長や店長以外の職種となるとなかなか難しく、以前からの課題でもあった。当然、バイヤーやプレスとして上京する者もいるが、家庭の事情でそれができない人もいる。一方で10年や20年といった社歴が長いのも地方ならでは。そうなったときに副店長や店長だけじゃないキャリアの積み方を考えていかなければならない。『ベイクルーズフェス』は、もともとエリアの店長同士がグループの他のブランドのこともお客さまに知ってほしいと考え、合同で受注会を開けないかという提案があり、そこから話が大きくなったもの。本社のスタッフだけでなく、もっとやりたいことが実現できる会社でありたい」(本間)ときっかけを話す。また、「地方は限られた商圏の中で、お客さまの獲得が難しいのも事実。横串でいろんなブランドが連動することによって、お客さまへの認知も広がり、グループの相乗効果を出せる。短期的にはもうからないが、その先のビジョンを見据えている」と飯高カンパニー長。40周年が落ち着く次年度からは、年に1~2度の開催ペースで継続していきたいといい、目標は認知度として“サマーソニックを超える”ことだ。
「ベイクルーズフェス名古屋」では1万1000人を動員し、同京都は会場が半分以下の広さではあったが5000人が来場した。マーケットプレイスは身動きがとれないほどで、飲食ブースには行列が途絶えないなど、終始盛り上がった。
次回は11月2日、仙台・楽天生命パーク宮城 スマイルグリコパークで開催される。