日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)が運営する2020年春夏の「楽天 ファッション ウィーク東京(RFWT)」が10月14〜19日に開催された。冠スポンサーがアマゾン ファッションから楽天に変わって初めてのファッション・ウイークとなるため、関係者からの注目は高い。しかし結局は、人を呼べるブランドが参加しないとファッション・ウイークは盛り上がらない。そこで、海外で活躍する日本人デザイナーや「RFWT」に参加するブランド、新進気鋭の若手らに「どんな東コレだったら参加したい?」というテーマで「RFWT」開催前にアンケートを実施した。10月28日の「WWDジャパン」東京ファッション・ウイーク特集発売の週まで、回答の一部を連載形式で紹介する。今回は、東コレを経て現在は海外でショーやプレゼンテーション、展示会を継続する「ヨシオ クボ(YOSHIO KUBO)」「ダブレット(DOUBLET)」「エトセンス(ETHOSENS)」「キディル(KIDILL)」が登場。
YOSHIO KUBO
久保嘉男デザイナー
参加したい気持ちはありますが、よく言われている開催スケジュールの変更は現実的に難しいはずなので、海外で発表するわれわれがブランドとしてどのように関われるかを考えています。例えばファッションショー本来の目的に戻り、ただ見るだけではなく、来場者がオーダーしてブランドが受注生産していくなど、そういったコレクションをシーズン毎のショーとは別に発表してもいいのかもしれません。
DOUBLET
井野将之デザイナー
「トウキョウ ファッション アワード」受賞によるサポートがあり、1度だけ東コレに参加しましたが、人生のハイライトベスト5に入るほど充実した出来事でした。ブランドとしてのシーズンテーマがランウエイショーの方が伝わりやすいと思ったシーズンには、ぜひまた参加したいです。
ETHOSENS
橋本唯デザイナー
過去に東コレに参加してビジネスとPR面共にプラスの効果があり、エンドユーザーからの反響もありました。ただ開催時期から商品立ち上がりの期間が短いため生産が厳しいことと、東コレに参加することでいかにブランドの付加価値を付けるかが難しく、現在は参加していません。
KIDILL
末安弘明デザイナー
過去に数回参加してヒカリエ以外の会場でショーを行いましたが、誘致しているはずの海外バイヤーやメディアが、実際にショーを見てくれたのかどうかすらわからず、展示会に来てくれたこともない。来てくれる人はメディアも含め毎回同じで、PR面でプラスの効果を感じたことは正直、あまりなかったです。何百万円も予算をかけた割に、参加して終わるだけのお祭りのように感じることもありました。会場選びも、東京都が管理している施設はいくつもあるので、運営側からの提案もしてほしいです。またビジネスにつなげるのであれば、海外バイヤーに予算をもたせる契約をしてから呼んだり、もしそれが時期的に難しくても、世界で影響力のあるメディアを呼んだりすることもできるのでは。国内の合同展でも海外バイヤーを呼んでビジネスにつなげている事例も出てきているので、東コレだって絶対にできるはず。