組織改編の季節の春から店長や部課長などの立場となり、チームビルディングに奮闘している人は多いだろう。リーダーとして、ビジョンと戦略に基づいて迅速に指示を出し、メンバーの力量を理解し、仕事の進捗を管理し、目標や悩みを聞き、モチベーションをアップして業績を伸ばそうと張り切っているのではないだろうか。しかし、何事も変化が激しく、年長者がデジタルネイティブ世代から教わることも多い今、役職者だからといって常に正解を示せるわけではないから、リーダーシップの取り方に悩んでいる人も多いと聞く。そこで最近耳にした「弱さを開示するリーダーシップ」について考えてみた。(この記事はWWDジャパン2019年5月27日号からの抜粋です)
グレッグ・ポポヴィッチの名前を知っているだろうか?彼は米国プロバスケットボールリーグNBAのサンアントニオ・スパーズのヘッドコーチであり、1996年から同チームを5回の優勝に導いた名将だ。先日、学生時代の仲間の集まりで、ポポヴィッチの話で盛り上がった。同世代(40代)の集まりでは、皆、何かしらのリーダー的ポジションにあるから話は自然と冒頭のような仕事の悩み相談となる。最初に話を持ち出したのは、学生時代にはバスケットボール部の部員で今は指導者の立場にある男性だ。ポポヴィッチが怒りを爆発させる記者会見や選手を抱擁し励ます姿など感情をあらわにする動画を面白おかしく「自分もこうありたい」と見せてくれた。確かにとても魅力的なコーチだ。
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