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レチノールに代わる植物性のエイジングケア成分「バクチオール」が海外でブーム そのメリットは?

 最近アメリカでは、「バクチオール(Bakuchiol)」という成分に注目が集まっている。オランダビユ(マメ科の植物)から取れる植物性成分で、働き方がレチノールに似ていることで知られる。レチノールはエイジングケア効果が期待され化粧品にも多く含まれてきたが、刺激を与える可能性があることから使用後は紫外線を浴びないなど、取り扱いに注意が必要とされてきた。

 一方でバクチオールは、肌への刺激が低く、敏感肌の人でも使える成分として話題だ。抗炎症や抗酸化、抗菌作用が期待でき、コラーゲンの生成を促すとされるほか、日中も使用できるのも大きなポイントだ。

 また、バクチオールがはやっている背景には、レチノールやレーザーといった従来のエイジングケア治療にも抵抗があることから、より肌に負担のない方法も取り入れたいというのもあるようだ。米「WWD」によると、年齢に争わず、シワやたるみなどを受け入れる人が増えているのと、ナチュラルブームの影響が大きいという。レーザーなどで肌を傷め、肌の修復力で若々しい印象にする“ダメージアプローチ”から、そもそもの肌を健康的に強化する“ウエルネスアプローチ”にシフトしていて、結果、肌バリアを強化するコスメが増えたり、内側から肌をケアするサプリメントなども人気が出ていたりする。オランダビユ自体はアーユルヴェーダや中国医学で昔から使用されてきたが、植物性で副作用が少ないということが近年のナチュラルトレンドと相まって人気で、バクチオールを取り入れるブランドが急増しているという。

 実際にニューヨークのセフォラ(SEPHORA)やナチュラルコスメを扱うクリード ビューティ(CREDO BEAUTY)に行くと、バクチオール入りの美容液やクリームが棚いっぱいに並んでいた。価格帯もバラバラで、1000円代〜1万円代まで、幅広い年齢層・消費者層が使える印象だった。

 一方で日本では、5月に上陸したイギリス発スキンケアブランド「オスキア(OSKIA)」がバクチオール入りの「16セラム」(30mL、1万9000円)を販売し、エストネーション(ESTNATION)などで購入が可能だ。また、アメリカで人気の「ハービヴォア ボタニカルズ(HERBIVORE BOTANICALS)」の「バクチオール レチノール オルターナティブ セラム」はメリーゴーランド(MERRY-GO-ROUND)が輸入販売し、2020年に上陸する予定だという。日本でもナチュラル市場が拡大する中、敏感肌の人でも安心して使える成分として流行るのか、注目したい。

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