11月1日に開業する複合施設「渋谷スクランブルスクエア」では、渋谷エリア最大級となる42のビューティブランドがそろった。
渋谷スクランブルスクエアの“顔”となるメインフロアの3階に、「サカイ(SACAI)」や「バレンシアガ(BALENCIAGA)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」などのラグジュアリーファッションブランドと並んで「ディオール バックステージ ストゥーディオ(DIOR BACKSTAGE STUDIO)」が出店する。「ディオール」のメイクアップの世界観を体験できる店舗で、約45平方メートルの広さに8席を設ける。同店舗で先行発売するアイテムやリップの刻印サービスなどをそろえ、若年層を中心とするメイク好きの男女の取り込みが期待できる。2階のファッションフロアには「イソップ(AESOP)」が入り、同施設のすぐそばを流れる渋谷川の堤防をイメージしたというコンクリート作りのシンクを設置した。
6階は東急百貨店がテナントとして運営する、コスメ40ブランドを集積した「プラスク(+Q) ビューティー」フロアで、約2000平方メートルの面積にエリア初出店の「トゥー フェイスド(TOO FACED)」「イトリン(ITRIM)」「アンプリチュード(AMPLITUDE)」「トム フォード ビューティ(TOM FORD BEAUTY)」など、「若年層向けからクラス感のあるブランドまで幅広くカバーする」(吉田薫・東急百貨店 ファッション・雑貨統括部 第二ショップMD部化粧品担当)ブランドを集めた。
メイクのシェアが高い渋谷エリアの特性を反映して、また2020年3月末で閉店する東急東横店のブランドを引き継いでメイクアップブランドを主力に据えて中央ゾーンで展開。それを囲むように壁面にスキンケア中心のカウンセリングブランドやラグジュアリーブランドを配置した。「低層階に価格帯の高いファッションブランドを積極的に誘致しているが、化粧品売り場でこれまで取りきれていなかった、ラグジュアリーな生活シーンを想定するお客さまをしっかり取り込んでいく」。スキンケアのカウンセリングニーズに応えるブランド共有のキャビン(個室)を設けて、クローズドイベントなどの実施も予定する。またメイクを切り口としたライフスタイル提案に注力するため、イベントスペースをフロア内の5カ所に設置し、常設ブランド以外の紹介も含めて積極的に活用していく。オープン時は「ユアンジュ(YOUANGE)」「シゲタ(SHIGETA)」「キュアバザー(KURE BAZAAR)」などのポップアップを行う。
環境面では「フロア全体にわたってデジタルサイネージを多用し、渋谷のスクランブル交差点のようなイメージで“渋谷らしさ”を表現した。メイン動線とブランド区画の境界を緩やかにすることで間口を広げ、回遊性を上げる設計」を採用した。