※この記事は2019年7月1日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから。
スナップ記事の楽しみ方
パリから戻ってまいりました(笑)!羽田に着いて飛び乗ったタクシーから、今このお手紙を書いています。
機内はWi-fiが不安定なので「WWD JAPAN.com」がなかなか閲覧できず、いつも飛行機から降りて最初にするのは、サイトチェックになりました。メンズコレ終盤戦は、いわゆるスナップ、各都市のショー会場にやってきたおしゃれセレブやインフルエンサー、バイヤー&メディアのスタイルをパパラッチした記事のアップが続きます。1カ月ほど前、「WWDジャパン」の公式インスタグラムアカウントから「メンズコレ、何が知りたい?」という質問をストーリーズ投稿したところ、最もリクエストが多かったのが、このスナップ。私たちのサイトにおいても、常にPV絶好調の鉄板コンテンツです。
皆さんは、このスナップコンテンツ、どう楽しんでいらっしゃいますか?「オシャレだなぁ」と憧れるも良し、「スゲェな」と半笑いするも良し、「あの人はいないかな?」と探すも良しと楽しみ方はイロイロですが、僕は「今、ゲストは何を着ているんだろう?」そして、「パパラッチは誰を選んだんだろう?」という視点でチェックしています。
米「WWD」のパパラッチ担当は、この仕事を10年近く続けるベテランです。そして我が「WWDジャパン」は、後輩記者がファッション・ウイークを体感しながら次のムードを予測してカメラマンに指示出ししています。例えば今シーズン、彼は「『サカイ(SACAI)』の会場では、『ナイキ(NIKE)』とのコラボスニーカーを履いている人だけ撮影してください」と指示を出しました。本当に大勢がこのスニーカーを履いており、数多あるスニーカーの中でも頭一つ抜きん出た存在になったことを感じたからです。スナップは、闇雲じゃないんです。そこには編集・記者、カメラマンの視点が入っています。
ゆえに、「皆が何を着て」「カメラマンが何を撮って」「それをメディアは、どういう順番で掲載しているのか?」は、すごく貴重な情報源。次のトレンドだって見えてきます。
スナップコンテンツを彩ってきたブランドはこの15年で「プラダ(PRADA)」「グッチ」(GUCCI)「シュプリーム(SUPREME)」「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH」、そして「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」と「ディオール(DIOR)」と、めまぐるしく変わっています。次は、やっぱり「セリーヌ(CELINE)」が来そうな気配です。スナップは、今勢いがある、これからもっと来るブランドを知る手掛かりです。さらにパパラッチの目線、編集者の思惑を想像しながら見ると、このコンテンツ、数時間は楽しめますよ(笑)。
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