ワールド傘下でカスタムシャツのオリジナル社(ORIGINAL、米サンフランシスコ、ジン・コーCEO)は、“ポケモンシャツ”の販売を強化する。シルエットをリニューアルし、カスタマイズの選択肢を広げる。大きめのサイズを拡充し、米国での販売にも乗り出した。世界中にファンを持つ「ポケモン」のポテンシャルを生かし、各国で訴求する。
カスタムシャツのD2Cブランド「オリジナルスティッチ(ORIGINAL STITCH)」を展開するオリジナル社は、今年4月にワールドグループ入りした。これを機に、ワールドからデザイナー、パタンナー、生産管理、MDなどスタッフが参画。もともとドレスシャツ主体だった「オリジナルスティッチ」では手薄だったカジュアルシャツやリラックスシャツのノウハウを加え、10月から“ポケモンシャツ”の顧客層を広げる。ワールド出身で日本法人オリジナル ジャパンの秋岡辰弥ジェネラルマネージャーは「テクノロジーの切り口が強みだったオリジナル社とは異なるアパレルの手法で多様な着こなしに対応させたい」と説明する。
“ポケモンシャツ”は「ポケットモンスター 赤・緑」に登場するキャラクターを用いた全151種類のオリジナルプリント生地と、身頃や襟、袖、ポケットなどの仕様が選べるサービス。オンライン上で1着1万円から注文できる。日本ではデビューの今年2月末に原宿でポップアップイベントを開き、話題を集めた。現在、日本のほか、香港、台湾、シンガポール、マレーシア、インドなどで販売する。
10月初めには米国進出に際して同様のポップアップイベントをニューヨークで開催し、行列ができるほどの盛況ぶりだった。米国市場を想定して3XL、5XL、7XLを新たに加えた。「ポケモン」のマネジメントを管轄するポケモン(東京、石原恒和社長)の小杉要ディレクターは「米国にはポケモンのファンがたくさんいる。(ポップアップイベントでは)生地の見本や実物のシャツに触れていただいたり、ノベルティのバッグを配ったりすることで、リアルでしか提供できないリッチな体験の場になったと思う」と話す。