“SNSは誰にも編集されることなく、自分の言葉がダイレクトに伝えられる場所”
「基本的に好きなものは昔からあまり変わっていないのですが、それでも母親になったときにはヒールが履けなくなり、フラットシューズを選ぶようになるなど多少の変化がありました。そうやって時間や環境が変わることでの、ちょっとしたセレクトの変化もSNSを通じてずっと見てくれる人はしっかりキャッチしてくれているので、そのときどきの自分のリアルを伝えていけたらと思っています。それに、SNSは誰にも編集されることなく自分の言葉がダイレクトに伝えられるし、日々アップデートされて時間が経つと消えてしまうメディアとは違い、いつでも振り返れば過去のアーカイブに自分の軌跡が残っているものだからこそ、残していける写真や言葉があるのかなとも思います」。
「私の場合、母親になったことで仕事の場がドラマや映画から雑誌という場所に変わり、働ける時間も子供たちが学校に行っている時間に限られたりと環境が大きく変わりました。仕事と家庭の両立で仕事として稼働できる範囲はぐっと減りましたが、どこにいても発信できるSNSというツールがあるおかげで支持してくれる女性の方が増え、自然と違う形の仕事の場が広がったと思います。何のフィルターもなく手軽に自分で発信することができるからこそ、いつも責任をもって発信していきたいと思っています」。
“一方通行じゃないこの場所が、今の私にとってはとても大切”
「そのとき自分が何を好きだったのか、何を撮りたかったのか、何を伝えたかったのかを忘れずにいるための進化した日記みたいな感じ。自分自身や写真の中の世界観を好きに表現できて、それを見てくれる人がいて……私もその返事を見ることができる。一方通行じゃないこの場所が、今の私にとってはとても大切な場所です」。
Photographs:Hisanori Suzuki
Hair&Make-up:Midori Fukuda