白シャツは2020年の春夏コレクション全体に見られた。ベーシックなスタイルから、切りっ放しやストレッチなど、シャツのさらなる可能性を示した。
白シャツといえば、「キャロリーナ ヘレラ(CAROLINA HERRERA)」の創業者に愛された定番スタイルだ。今季、クリエイティブ・ディレクターのウェス・ゴードン(Wes Gordon)はそれを大きなベルスリーブと3Dの刺しゅうを施したシャツにアップデートした。「ニナ リッチ(NINA RICCI)」は首から胸元までヒダを寄せたフェミニンな白シャツを、マニッシュなピンストライプのパンツでコーディネートしたルックで見せた。
また、ピエールパオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)による「ヴァレンティノ(VALENTINO)」は、バリエーション豊かな白いドレスのラインアップでゲストを魅了した。ピッチョーリは、米写真家のリチャード・アヴェドン(Richard Avedon)による白いシャツを着た被写体のポートレートを引用して、“白”が視覚的な魅力以上のものを私たちに与えていることを伝える。「形やカットを変えることで、全く違うデザインに作り上げるのが好きなんだ。人は、白を通して人間性の本質を感じるのだと思う。それは非常に重要なことだ」と述べた。