「オスクレン」はオスカル・メツァバトが1988年にブラジル・リオデジェネイロで創業した。ファッションにアートやカルチャー、自然などを融合したラグジュアリー・ライフスタイル・ブランドとして独自のポジショニングを確立している。デザインの合間にサーフィンや登山、スノーボードなどを楽しむオスカル自身のライフスタイルを反映したのが「オスクレン」といっても過言ではない。彼は2000年以降、インスティテュートeやeファブリックスなど環境に配慮した非営利組織を設立し、積極的にサステイナビリティに取り組んでいる。その活動が認められ11年、ユネスコ親善大使に任命される。
「サステイナビリティは私自身のヴィジョンと『オスクレン』のブランドのアイデンティと深く関連している。『オスクレン』が提案するライフスタイルと自然は共存している。自然を守ることは、我々のライフスタイルを守ることなのだ」と「オスクレン」のデザイナーであるオスカルは語る。
オスカルは「ラグジュアリーのコンセプトや人の価値観は時代とともに変化する。今日のラグジュアリーとは、社会的、環境的にサステイナブルな製品やサービスを通してクオリティの高いライフスタイルを実現することだ。まだ、それは、一部の人たちのものだが」と述べる。情報化社会が進むにつれ、“ラグジュアリー”の定義は刻々と変化している。貧困国に労働の機会を与え、資源を次世代に残せるようにサステイナブルな方法で生産された商品が増えてきているのは確かだ。オスカルは「それらに不可欠なのは、デザイン性はもちろんのこと、最先端の技術を用いた洗練された美しさだ」と強調。「私は、今日のラグジュアリーと未来のラグジュアリーのバランスを取りながら倫理的にも美的にもアピールするサステイナブルな商品開発を行っている。将来的にはそれを100%実現するつもりだ。世界的に『今すぐ、できるだけサステイナブルに』という動きが出ている。その動きを心に刻んでおくのが大切だ」と意気込む。