紡績工場をリノベーションした香港の大規模アートセンター「CHAT(Cetntre for Heritage, Arts and Textile)」は11月24日から、日本を代表するテキスタイルデザイナー須藤玲子の過去最大の個展「須藤玲子の仕事-NUNOのテキスタイルができるまで」を開催する。同展ではテキスタイル作品に加えスケッチや素材、製造工程を公開するほか、ライゾマティクスの齋藤精一が織機の動きを再現する、テキスタイルと映像、音を織り交ぜたインスタレーションも行う。
須藤氏は東京・六本木に店舗兼アトリエを構えるテキスタイルデザイナー集団「NUNO」のディレクターで、2016年からは無印良品のアドバイザリーボードメンバーを務めている。「NUNO」のテキスタイルはビクトリア&アルバート博物館(Victoria and Albert Museum)やニューヨーク近代美術館(MoMA)にパーマネントコレクションとして所蔵されるなど海外で高い評価を受けているほか、高級ホテル「マンダリンオリエンタル東京」のインテリアファブリック全般のディレクションも手掛けている。須藤氏にとって大規模な展覧会は、昨年4月に国立新美術館で300匹以上の鯉のぼりを展示した「こいのぼりなう!」以来。
香港の「CHAT」は、第2次世界大戦後から08年まで操業していた紡績工場をリノベーションした非営利のアートセンターで、水戸芸術館でチーフキュレーターを務めた高橋瑞木氏が17年3月に共同ディレクターに就任。現代アートやテキスタイルの展覧会を行っている。
■須藤玲子の仕事-NUNOのテキスタイルができるまで(Sudo Reiko: Making NUNO Textiles)
日程:11月24日〜2020年2月23日(毎週火曜日休館)
時間:11:00〜19:00
会場:CHAT(Cetntre for Heritage, Arts and Textile)
住所:The Mills, 45 Pak Tin Par St, Tsuen Wan, 香港
入場料:無料