ゴールドウインの2019年4~9月期連結決算は、売上高が前年同期比23.2%増の411億円、営業利益が同77%増の55億円だった。売上高は10期連続の増収、営業利益は5期連続の増益で過去最高益を更新した。
「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」を含むアウトドア事業は、同29%増の302億円と引き続き好調に推移した。さらにラグビー日本代表のジャージーを手掛ける「カンタベリー」が、ワールドカップ効果で日本代表のレプリカジャージー約20万枚がほぼ完売するなど売上高が倍増し、減収が続いていたアスレチック事業が同15.7%増の84億円と復調。アスレチック事業の増収は、ライセンス契約の米「チャンピオン(CHAMPION)」事業を16年3月末にヘインズブランズ ジャパンに譲渡して以来4年ぶりとなる。西田明男・社長は「ワールドカップがこれほど盛り上がるとは想定していなかった。ラグビーは競争が厳しいマーケットなので、この人気をいかに自社のブランドに結び付けられるかが今後の課題」とし、下期はライフスタイル商材の拡充と店舗の改装や出店などを行うことで「“にわかファン”をブランドのファンにつなげていきたい」。
また自主管理店舗の売上比率は1.0ポイント上昇して57%となり、直営店と百貨店をのぞく卸先で売上高も2ケタ成長を達成したため営業利益率は13.5%になった。
上期の好調を受けて通期の見込みを上方修正し、売上高970億円(修正前は920億円)、営業利益150億円(同125億円)、経常利益160億円(同138億円)とした。21年に向けた中期経営計画の数値目標を前倒しで達成する見込みのため、さらなる上方修正を行う予定だ。