アディダス ジャパンと日本サッカー協会は11月6日、2020年東京オリンピック・パラリンピックでも着用されるサッカー日本代表の新ホームユニホームをJFAハウスで行った記者会見で正式発表した。10日に行われるサッカー日本女子代表(なでしこジャパン)の試合で初めて着用されたのち、14日と19日の日本代表、17日のU-22代表の試合など全ての代表戦で着用される。
日本代表のユニホームは、1999年にアディダス(ADIDAS)と日本サッカー協会がオフィシャルサプライヤー契約を締結して以降定期的に刷新されるのが通例となっており、今回が2年ぶり12作目だ。
コンセプトは“日本晴れ(ニッポンバレ)”で、日本代表が日本中に希望を与える晴れた存在であってほしいという思いから決定した。ユニホームの前面には、これまで見られなかった迷彩柄のようなグラフィックを採用。このグラフィックは“スカイコラージュ”と呼ばれ、浮世絵を着想源に濃淡の異なる5色の青から構成されており、一枚一枚が微妙に異なる柄となっている。5色の青は、「勝利のあとの青空」や「涙でにじんだ曇り空」「希望に満ちた限りなく高い空」など、さまざまな表情を持つ空をイメージしているという。背面は一転、鮮やかな晴れた“日本晴れ”の空を想起させる単色の青となっているほか、右胸のアディダスのロゴや、脇にあしらわれた“スリーストライプス”、背番号などの随所に日の丸の赤色を取り入れた。
また、見る角度によって別の文字が浮かび上がる作品で知られるアンビグラム作家・野村一晟の協力を得て、オリジナルのサインオフが制作された。サインオフは通常「日本晴れ」と読めるが、逆さにすると男子は「侍魂」、女子は「撫子魂」と読むことができ、オーセンティックユニホームは襟裏、レプリカユニホームは右裾に配されている。
今回のユニホームをめぐっては10月半ば海外サイトがイメージ画像をリークし、国内の一部メディアも正式発表前に報道。これに対しアディダス ジャパンが「当社の発表に基づくものではございません」と異例の声明を発して話題となっていた。
「迷彩柄が軍服を連想させる」という批判が上がっていることに須原清貴・日本サッカー協会専務理事は、「迷彩柄に見えるという意見は予想外だった。見え方の問題で、われわれとしては迷彩柄という認識はない。そういう見え方もあるんだな、という事実として受け止めている。批判だとは思っていない」とコメントした。
すでにアディダス ジャパンの公式オンラインストアでは販売されており、オーセンティックユニホームが1万4000円、レプリカユニホームは8999円。