「アシックス(ASICS)」は、建築家の隈研吾とコラボレーションしたシューズ“メタライド AMU(METARIDE AMU)”を12月20日に2020足限定で発売する。価格は3万6000円で、アシックス原宿店、心斎橋店、梅田店とオンラインストアで取り扱う。隈は2019年内に完成予定の新国立競技場をはじめ多くの建築や家具を手掛けているが、シューズのデザインは初めて。
同社が2月に発売したランニングの注力モデル“メタライド”をベースにし、日本の伝統的な竹を編む技法“やたら編み”に着想した複数のテープがアッパーを覆う。複雑に交差したテープはブランドの代名詞である“アシックス ストライプ”を描くと同時に、足全体をサポートする機能を兼ね備えている。ミッドソールの一つは木材を原料とするセルロースナノファイバーを用いた「フライトフォーム(FLYTEFORM)」で、あえて無着色のまま用いることで“環境に配慮した優しい建築”を目指す隈の信念を表現した。ほかにも、つま先が大きくカーブしたソールの形状やヒール部に衝撃緩衝材「ゲル(GEL)」が付くなど、同社が開発した最新技術を備えた一足に仕上がっている。
隈は、アシックスから協業の依頼が届き「やっと自分の理想のスニーカーが作れる」と快諾。建築と同様のプロセスで、まずはデザイン画をアシックスに提案して共同開発していったという。隈が初のシューズデザインを終えた感想や、協業を通じて感じた未来への可能性について語るインタビューはこちら(有料会員限定)。