スイス・バーゼルで開催される世界最大の時計・宝飾見本市「バーゼル・ワールド2020」をめぐって、国内二大時計メーカーの対応がきれいに分かれた。ともに1986年から出展を続けてきたが、セイコーウオッチは出展を取りやめ、シチズン時計は継続する。さらにシチズン時計は「バーゼル・ワールド」とライバル関係にある「ウオッチ&ワンダー ジュネーブ※」に、これまで「バーゼル・ワールド」に出展していた傘下の複雑時計ブランド「アーノルド&サン」を鞍替えする、多角化路線を取る。※10月16日に「S.I.H.H.(サロン・インターナショナル・オート・オルロジュリ)」から名称変更(この記事はWWDジャパン2019年11月18日号からの抜粋です)
セイコーウオッチは撤退理由として、「『バーゼル・ワールド2020』の開催が4月30日からであること」を挙げた。「バーゼル・ワールド2019」の会期は3月21~26日だったので、ひと月以上後ろ倒しになったことになる。これだとバイヤーへのアプローチが遅すぎるという判断だ。代わりに同社は、「これまでの『バーゼル・ワールド』の開催期(3月)に、何らかの形で新商品の発表を行う」という。同社はかつてスイスの時計ブランドを傘下に収めていたが、現在はライセンス契約を除いて自社ブランドのみだ。
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