ザ・ウールマーク・カンパニーは、ニールセンが同社向けに世界5カ国の18〜64歳の男女1000人を対象に行ったワードローブ調査の結果を発表した。
同調査によると、2012年以降男女ともに所有するアイテムの平均数は増加しており、ワードローブの中で最も長持ちしている衣類はウール製品であることが分かった。実際、コットンやポリエステル衣料の中で10年以上前に購入したものの割合は約3%だったのに対し、ウール製衣料では約9%を占めた。
また男女共通してワードローブにおけるウール製衣料の割合が増加しており、女性のワードローブにおけるウール製のアイテムは12年の8%から18%に増加した。アジア市場はワードローブの中のウールの割合が最も高く、僅差で英国が続いた。また天然繊維の中では、コットンよりもウール製衣料に人気があることも分かった。
男性のワードローブにおけるウール製のアイテムの増加分は、主にウール混やウールベースのスポーツウエアの増加に起因する。メリノウール製のアイテムを所有する男性は年間を通じてメリノウールを着用する傾向があることも明らかになった。
さらにウール製の衣服は、購入者が着なくなった後も再販売や慈善団体への寄付、周囲の人々への譲渡を通じて、長く使われていることが分かった。
「エコエイジ(ECO-AGE)」の創業者でクリエイティブディレクターのリヴィア・ファース(Livia Firth)は「ウールのセーター、コート、マフラーなどは長年にわたって愛用するアイテムだ。これらはワードローブの定番となり、私自身15年前に買ったセーターとカーディガンはいまだに秋から春にかけて着用している」とコメントしている。
ウール製品の難点として、消費者の半数近くがウールの手入れが難しいと認識していた。同社は、ウールには天然の防臭性や防汚性があるため、頻繁に洗濯する必要はなく、代わりに風に当てることが必要と回答している。