パレルモは9月、「アラメダ トゥルケーサ(ALAMEDA TURQUESA)」「アレクサンドル バーマン(ALEXANDRE BIRMAN)」「カサディ(CASADEI)」「ウェストワード・リーニング(WESTWARD LEANING)」など、全183のシューズとアクセサリーをキュレーションしたeコマースブティックをリローンチした自身のウェブサイト「オリビア パレルモ」内にスタートさせていた。
2020年2月に発売となる「オリビア パレルモ コレクション」は全52アイテム。スタイルはノースリーブのシルクトップからレザーのアウターまでさまざまだ。価格帯は295〜1595ドル(約3万〜17万円)。ウェブサイトでの販売と190カ国以上への海外発送に対応する。その他、米百貨店のサックス・フィフス・アベニュー(SAKS FIFTH AVENUE以下、サックス)のウェブサイト、一部のサックス店舗、そして北米、ヨーロッパ、中東、オーストラリア、日本の専門店でも販売する。
今回のブランドのデビューについて、パレルモは次のように述べる。「ブランドについての構想は数年前からあった。ただ、このアイデアを実現するのにふさわしい社内チームの構築に時間をかけていたの。アーカイブをチェックしたり、材料を見つけたり、コレクションに対する明確なビジョンを持つことが重要だった。テーラードで、洗練されたもの──それが私の美学。タイムレスなアイテムだから一年中着ることができるし、ステートメントピースとしても、または他のアイテムと組み合わせることもできるわ」。
今回のコレクションのために、デザイン・ディレクターのアリス・ファーン(Alice Fern)率いる6人のデザインチームを集めた。ファーンは、ロンドンからニューヨークへ移って、ファッション業界に約10年身を置く人物だ。「アリス アンド オリビア(ALICE + OLIVIA)」でデザインの仕事に携わり、その後「レベッカ ミンコフ(REBECCA MINKOFF)」と「マイケル コース(MICHAEL KORS)」で働いた。
パレルモのコレクションについて「私たちはフィット感にこだわった」とファーンは言う。「フィット感とレイヤーが鍵。レイヤーはすべてのコレクションに共通したテーマ。パンツの上からドレスを重ねたり、ジャケットとオーバーコートを合わせて着たり、組み合わせは自由。私たちは幅広い用途で使えることを常に念頭に置いているの」。
デザインに際してパレルモは友人や家族、彼女のファンをミューズにした。そして旅のインスピレーションについて語る。「世界中どこへ行っても、道を歩く女性からインスピレーションを受けているわ。ファッションではなく、それを身にまとう女性を見るの。彼女たちが自分自身をどう表現し、ファッションをいかに楽しんでいるか──それが私たちのインスピレーション源」。
新作は6〜8週間ごとに発売され、パレルモのチームが全キャンペーンビジュアルを担当する。コレクションはウエアを中心としているが、近い将来アクセサリー発売の可能性もあるという。
主にオンラインでの販売だが、ポップアップなど顧客と直接やり取りするためのさまざまな方法を計画している。「私はポップアップが好きなの。コレクションを購入したいと思う人たちに会うことはとても重要。あいさつもしたいし、顧客と話すことでフィードバックも得られる」とパレルモは述べる。
「オリビア パレルモ コレクション」は彼女が初めて単独で行う事業だ。パレルモは以前にも「カール ラガーフェルド(KARL LAGERFELD)」「バナナ・リパブリック(BANANA REPUBLIC)」「アクアズーラ(AQUAZZURA)」、米百貨店のノードストロム(NORDSTROM)を含む計10のファッションラインをコラボレーション製作しており、彼女のチームによると累計1900万ドル(約20億7000万)を売り上げたという。
パレルモは「この10年間、さまざまなコラボレーションに取り組み、その一部始終から学ぶことができて幸せだった。また、ここ数年をかけて、モデルの仕事と生産から自身のブランドのための素晴らしい戦略を見つけた」と振り返った。