キリンホールディングスは、独自素材“プラズマ乳酸菌”を配合したグループ横断ブランド「イミューズ(IMUSE)」に、2つ目の素材となる “KW乳酸菌”を加えた。第1弾製品として目の疲労感を軽減する効果を持つ機能性表示食品のサプリメント「イミューズ アイ KW乳酸菌」の販売を通販限定で開始。今後は、3つ目の素材となる新規乳酸菌の投入も検討している。
“KW乳酸菌”は2003年にキリングループが開発した独自素材。キリンとヤクルトによる合同会社(09年に解消)を経てヤクルトヘルスフーズが販売し、今年3月にキリンが事業を買収したサプリメント「ノアレ(NOALE)」にも配合されている。臨床実験により、同乳酸菌にプルーライトによる網膜細胞への負担を和らげる効果を確認したことから、“内側から行うアイケア”をテーマに、強化ブランドである「イミューズ」から発売した。
キリングループはヘルスサイエンス事業に力を入れており、4月には約20億円を投資して独自乳酸菌素材を製造する工場を小岩井乳業東京工場内に新設した。「イミューズ」シリーズはヨーグルトやドリンクなどの食品分野から、医療機関で取り扱うサプリメントまで幅広く展開しているが、9月にはベトナムでドリンクを発売し、海外市場にも進出している。
「今回、“KW乳酸菌”は目の疲労軽減で機能性表示を取得しているが、腸活をはじめ美容にも良い素材だ」と藤原大介ヘルスサイエンス事業部主幹。“KW乳酸菌”を腸活や免疫強化、美肌作り、ダイエットなど、さまざまな切り口でアプローチを行っている“プラズマ乳酸菌”と並ぶ乳酸菌事業の柱にしつつ、ヘルスサイエンス事業で21年に150億円、27年には18年比の4倍となる230億円の売り上げを目指す。