「ナイキ(NIKE)」は1月30日、新作ランニングシューズ“リアクト インフィニティ ラン(REACT INFINITY RUN)”を発売する。価格は1万6000円で、「ナイキ」公式サイトやアプリおよび一部店舗で取り扱う。
「ナイキ」はランニングを「STRONG(鍛える)」「FAST(スピード)」「LONG(長距離)」「EASY(快適)」の4カテゴリーに分類しており、今回の“リアクト インフィニティ ラン”は「LONG」に該当し、昨年発売された“エピック リアクト(EPIC REACT)”の後継モデルにあたる一足だ。同シューズでは、エリートからビギナーまでどんなランナーでも抱える問題の一つ、“ケガ”に着目。これまでもオーバープロネーション(かかとから着地した際に過度に内側に倒れ込み、膝に大きく負担がかかること)を防ぐ“ダイナミックサポートシステム”を搭載したシューズは発表していたが、「クッション性と反発力のあるシューズがほしい」というランナーからの声に応えてスピードよりもケガを減らす安全性を目的に開発された。
ヒールを“ナイキ史上最速シューズ”と話題の“ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%(ZOOMX VAPORFLY NEXT%)”から着想したせり上がった形状にし、ソールをロッキングチェアのようなエンジニアードロッカー(Engineered Rocker)構造にすることで、着地から蹴り出しまでスムーズな足運びを実現する。フォームには反発力に優れたリアクトフォームを使用し、“エピック リアクト”と比べ24%増量したことで厚みが増して幅広になり、クッション性と安定性が向上した。また、従来まで中敷とリアクトフォームの間にあったストローベルと呼ばれる中板を取り除くことで、よりクッション性を感じられる工夫も。アッパーは、通気性とフィット感、耐久性を保持しながらも汗や雨などの水分吸収を抑えるために、フライニットを3層構造にしている。
カテゴリーはあくまで「LONG」だが、ロングランだけでなくベースランやインターバル、リカバリーランまでさまざまなランニングに対応する一足として、エリートからビギナーまで全てのランナーをターゲットとしている。
発売に先駆け、11月中旬に国内のメディアやインフルエンサーを招いた試走会が都内で行われた。履き心地はリアクトフォームのおかげてソフトな弾力感があり、3層構造のアッパーが程良い締めつけ感を生み、土踏まず部分のアーチも高いことで足全体のフィット感が高い印象を受けた。また、ケガの防止を謳うだけあり、ヒール部分をTPU素材がぐるっと囲っていることで、オーバープロネーションも防いでいる。着用前はエンジニアードロッカー構造から直立時に前のめりになる感覚があるのではないかと危惧したが、その心配もない。試走会には20人ほどが参加したのだが、当然誰もケガすることなく約5kmを快適に走り切った。