「パタゴニア(PATAGONIA)」は、同ブランドのミッションでもある“限りなく持続可能な衣類の提供”に向けて「リ・クラフテッド(ReCrafted)」と呼ばれる新たなプログラムを発足した。
「パタゴニア」とサステナビリティの活動者たちは、同ブランドの中古衣類を回収し、それを修繕して商品を製造・再販売する「ウォーン・ウエア(Worn Wear)」というプログラムを6月に始動して拡大している。この動きの中で、修繕が不可能な状態の衣類を分解し、新たな衣類を作り出すプログラムが「リ・クラフテッド」だ。
このプログラムでは、ネバダ州リノの修理センターから供給された中古衣類を用いて、米ロサンゼルスでアイテムが製造されている。さまざまな色合いの異なる素材から製造される衣類は、分解ののち9つのデザインに作り変えられる。“リ・クラフテッド”コレクションではダウンジャケット、ダウンベスト、セーター、Tシャツ、ツールキット、そして4種のバッグが展開されており、それぞれ37~327ドル(約4000~3万5300円)で販売される。
「パタゴニア」によると、服を長く着るという考え方は1970年代以降の同社のビジネスモデルのひとつで、“リ・クラフテッド”コレクションは、修繕や再販売、リサイクルが不可能となったアイテムをどうするか、という問いかけに対しての答えなのだという。
“リ・クラフテッド”コレクションは、同プログラムの専用サイトでのみ購入が可能だ。また、コロラド州ボールダーのダウンタウンに「ウォーン・ウエア」に特化した初のポップアップストアをオープンし、リペア品および“リ・クラフテッド”アイテムを販売する。ポップアップストアは11月14日から来年2月までオープンの予定だ。
ポップアップストア開設期間中は、定期的にリペア・ワークショップも開催される予定で、基本的な手縫いや生地のほころびをふさぐ技法、各種衣類の修繕技術などを教わることが可能だ。また、古くなった衣類のアップサイクル法について学ぶこともできる。「ウォーン・ウエア」のオフィシャルサイトによると、ボールダーの店舗では11月20日、古くなったTシャツからトートバッグや枕を製作するワークショップが開催された。
また、「ウォーン・ウエア」プログラムは全米での展開も予定されている。同社はすでに全米中の学園都市やスキー場などで、衣服のリペアを無償で行うサービスを展開しており、これは「パタゴニア」以外の製品であっても対応可能だ。