アングローバルが生産・販売する「イレーヴ(YLEVE)」の2020年春夏は、ニュアンスカラーをベースにスーツスタイルやテーラードジャケットを充実させる。過度にカッチリとした雰囲気ではなく、肩の力の抜けたムード。色使いなどのイメージソースは、建築家やアーティストの自宅を撮りためた写真集だ。春物は、スウェーデンの建築家ブルーノ・マットソン(Bruno Mathsson)の自宅写真に着想を得た。
サマーウールのスーツ(ジャケット6万2000円、パンツ3万4000円)は、春夏らしい透明感のあるグレーの発色にこだわった。毎シーズン出している麻のスーツの売れ行きも好調だ。今季のジャケットはゆったりとしたシルエットが特徴で、ハイウエストパンツやイージーパンツなどと自由に組み合わせることができる。そのほかオールインワン(5万2000円)は、袖口をたくし上げることでルーズながら大人も着られる一着に仕上げた。股上を深くとったミリタリーパンツは、裾を絞ることでヒールにも合わせられる。
また、デビューシーズンから継続してオーガニックコットンや同素材の落ち綿を使用し、着心地のよいタンクトップやカットソー、ドレス(1万6000円)なども作っている。
夏物は、アメリカの画家ジョージア・オキーフ(Georgia O'Keeffe)に着想を得て、彼女が住んでいたニューメキシコのコブハウスの赤土色や、彼女のワードローブであった黒のドレスを表現した。
田口令子デザイナーが手掛ける同ブランドは、2018年春夏シーズンにアングローバル初の卸専門ブランドとしてスタートした。デザインは、“オーセンティック ベーシック”“トラディショナル ワーク”“テーラリング”“シーズンアイテム”の4つのキーワードで構成し、シルエットと素材にこだわった大人の日常着を提案する。