東急不動産は3日、新生・東急プラザ渋谷を12月5日のオープンに先駆けて関係者に公開した。道玄坂一丁目駅前地区に開業する「渋谷フクラス」の2〜8階、17、18階の9フロアに出店。成熟した大人をターゲットに“終活”から食、ライフスタイルまで全69店舗が入る。店舗面積は約8250平方メートル。
目玉は、“終活”に特化した5階の「シブヤライフラウンジ」だ。関東で葬儀場を運営するメモリードの新業態「ライフ ストーリーズサロン(LIFE STORIES SALON)」は、葬儀の生前相談などの一般的な終活だけでなく、人生を本にまとめる“自分史”や自分のルーツをたどる家系図の作成、輝く姿を収める記念撮影、長寿祝いなどのパーティープロデュースなど、人生の集大成を彩る多様なコンテンツを提供する。フロアの中心に位置するカフェラウンジ「ペッパー パーラー(PEPPER PARLOR)」ではソフトバンクの“ペッパー”による接客を受け、人とロボットが共存する明るい未来を感じられる。ほかに、資産運用などを相談できる三井住友信託銀行、買取価格を瞬時に弾き出すデジタル査定カウンターを設置したなんぼやの新業態「なんぼやプラスマイニー」、整体技術をもとに心身の疲れをいやすリラクゼーションサロンなどが店舗を構える。
東急プラザ渋谷の長尾康宏・総支配人は「渋谷は松濤など閑静な住宅地があり、大人が住まう街でもある。観光客や若者のみが楽しむのではない、新たな渋谷の価値を発信する」と語った。
同施設の玄関口でトラフィックに優れた2階は、日本全国の逸品を集める「ビームス ジャパン(BEAMS JAPAN)」がエリア初出店するほか、羽釜で炊いたごはんや定食が楽しめるアコメヤの新業態「アコメヤ食堂」、渋谷のシンボル・ハチ公をGMOがデジタルアートで表現する無料の待ち合わせスポットなど、観光客の取り込みも意識した4テナントを誘致した。
3階のポップアップスペース「イチイチイチ(111)」では、ここでしか買えないオリジナルアイテムやカスタマイズサービスなどを月替わりで提供する。17、18階は、若者と大人の両方が楽しめる屋上・飲食施設で、1000平方メートルを超える開放的な空間で渋谷の眺望を満喫できるルーフトップガーデン「シブニワ(SHIBUNIWA)」と、日本初上陸の総合エンターテインメントレストラン「セラヴィ(CE LA VI)」によるカフェ&バーやダイニングレストラン、クラブスペースを設けた。