「春夏らしい色モノは豊富にそろえるが、今季は新たにモノトーンの提案をプラスする」と語るのは福田円バイヤー。ロンハーマンの2020年春夏は、少し褪せたようなブルーのグラデーションやミントグリーン、レモンイエロー、ラベンダー、ピンクなどをキーカラーに、ブラック&ホワイトのアイテムでアクセントを加えたスタイルを提案する。
キー素材はリネンで、ドレスからデニム、Tシャツ、コートまで幅広く提案。キーアイテムはシアーなニットやブラックドレス、張り感のある白いパンツで、「子どもっぽくなりがちなプリントTシャツにシアーなニットを重ねて白いペインターパンツを合わせたり、ブラックドレスは、ノースリーブやシアーな素材と組み合わせたりするなどして、見た目も涼しげな“大人の透け感”を楽しんでもらいたい」と言う。
さらに昨年売れ行きが好調だった白Tシャツは、型数、枚数ともに増やし強化する。“パーフェクトTシャツ”と題して、「ユニオンランチ(UNION LAUNCH)」や「オーラリー(AURALEE)」「エブール(EBURE)」などのブランドが“完璧”だと考える白Tシャツを別注で販売する。
柄はさまざまなピッチのストライプをキーに、動植物のモダンなプリント、花柄などを並べる。雑貨は、バケットハットやフラットサンダル、大ぶりなトートバッグ、カラーローファー、リゾートサンダルなどをそろえる。
18-19年秋冬から始めた「世界の銘品」の20年初夏は、イギリスを拠点にインドのブロックプリントを用いた「エスゼット ブロックプリント(SZ BLOCKPRINTS)」のカラフルなドレスや雑貨、シャツに特化したナポリ発の「モンテックス(MONTEX)」のサファリジャケットなどをラインアップ。さらに、「デミリ―(DEMYLEE)」のニットやバッグにイニシャル刺しゅうを入れることができるイベントを2020年2月に全店舗で開催する。
ウェブの人気ビンテージショップ「ウィッティ ヴィンテージ(WITTY VINTAGE)」が無償で提供したビブフロントのドレスシャツに、クリエイター18人が自由にデザインを加えたアイテムをオークション形式で販売する。売り上げの全額を認定NPO法人「フローレンス」に寄付し、障害のある子どもたちへの支援金に充てる。
村上杏理:1986年、北海道生まれ。大学で日本美術史を専攻し、2009年にINFASパブリケーションズ入社。「WWDジャパン」記者として、東京のファッション・ウイークやセレクトショップ、販売員取材などを担当。16年からフリーランスで、ファッションやライフスタイル、アートの記事執筆・カタログなどを手掛ける。1女児の母