繊維商社の豊島は、環境保全団体のWWF(世界自然保護基金)ジャパンと協働で地球環境の保全とサステナブルなファッションの普及拡大を目的とした取り組みを開始する。WWFジャパンが日系ファッション企業と協働するのは初めて。
具体的な活動は、環境負荷が高い繊維業界の水の利用のリスク課題に対応する“水スチュワードシップ”と自然由来原料の調達を主とする。12月10日のプレス発表会で溝口量久・豊島執行役員営業企画室室長は、今後について「豊島が未来に向けて何ができるのか、今後半年間をかけて目標を設定したい」と話した。
豊島は、1989年に天然素材の再生繊維「テンセル(TENCEL)」の取り扱いを始めたのを皮切りに、国内最大級のオーガニックコットン普及プロジェクト「オーガビッツ(ORGABITS)」や、廃棄食料を再活用する「フードテキスタイル(FOOD TEXTILE)」を手掛けるなど以前からサステナブルな活動に積極的で、先ごろ素材作りに対するサステナブルな姿勢を表すステートメント「マイ ウィル(MY WILL)」を発表している。
豊島半七・豊島社長は「世界の環境を守って、次世代に継承していくことがわれわれの使命。取引先のファッション企業の協力を得ながら、持続可能な環境作りに少しでも貢献したい」と話した。