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メルカリと渋谷109が“転売しやすい福袋” その深い理由 

 フリマアプリ「メルカリ」とファッションビル「渋谷109」は共同で、初売りの風物詩である福袋のリセールプロジェクトを行う。若い女性に人気の渋谷109の福袋は約10年前から、購入者がエントランス前ですぐに開封して中身をその場で物々交換していた。メルカリは1月2〜5日に渋谷109の2階にポップアップショップをオープンし、その場で購入した商品の撮影・梱包ができるようにするほか、「メルカリ」の梱包資材を封入した「売れる福袋」を無料配布する。リアル店舗を集めたファッションビルが「メルカリ」などの2次流通を積極的に後押しすることは珍しいが、渋谷109はネット通販とリアル店舗を融合したオムニチャネルコマースを積極的に推進していた。澤邊亮SHIBUYA109総支配人は「福袋自体も一部では売る前に中身を見せたり、購入者もすぐにSNSで公開したりと以前とは変わってきていた。今回は、若い人たちにとって当たり前の買ったものをそのまま売ったり交換をしたりという行動自体は、SDGsにも沿った地球のための行動になっている、ということを福袋を通じて啓発したい」と語る。

 1月2日から新年の営業をスタートする渋谷109にとって、初売りの最大の目玉の一つが福袋で、初売りには毎年5万5000人が訪れていた。その一方で「若年層は無駄なものを買いたくないという意識が強く、福袋の販売数自体は減少傾向にあった」(澤邊総支配人)という。ただ「メルカリ」では「この数年で“福袋“の検索件数は増加傾向にあり、3年前の2倍にまで増加し、常に検索数のトップ5に入っていた」(メルカリの原田和英マーケティングマネージャー)という。

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