ファッション

プロダクトデザイン部門 「WWDビューティ」2019年下半期ベストコスメ

「WWDビューティ」2019年12月26日・20年1月2日合併号は恒例企画のベストコスメ特集。美容ジャーナリストや美容誌・女性誌の編集長、エディター、ライター、メイクアップアーティスト、百貨店化粧品バイヤーなどの協力を得て、19年下半期(7〜12月)に発売された製品を対象に全18部門で「WWDビューティ 2019年下半期 ベストコスメ」を選出した。

 「シュウウエムラ×ポケモン コレクション」は、SNSでも話題を呼ぶなどファンならずとも注目するコラボレーション。幅広い層にアプローチするデザインが人気を集めた。

1位 ポーラ「B.A グランラグゼⅢ」【医薬部外品】

宇野ナミコ/美容ライター 
外箱を四方に開くと、ターコイズの内紙の上に現れるのはオブジェのようなパッケージ。「えっ、どうやって開けるの?」と、一瞬驚きを覚える。建築物に用いられるカテナリー曲線とらせんを多用した、化粧品の枠を超えたアートなデザイン。その一方、ダイヤルを回すと適量が取れ、気密性にすぐれた容器でもあり、実用的にも優秀なのは見事。

中嶋マコト/モデル・ビューティジャーナリスト
何も解説せずに渡されたら「香炉を贈ってくれたのかしら?」と間違えるほど。コスメとは思えない造形は、贈り物としても最適。美容アイテムとしてはこれまで見られないデザインなのでサプライズになる。

野毛まゆり/美容愛好家
部屋にあるだけで、全体の空気感さえ圧倒的で独創的な空間に一瞬にして変えてしまう。そんな存在感はもちろん、明日の肌を美肌に導く、使用した実感も言うことなしの逸品。

山本未奈子/美容家
好奇心を感じると肌によい影響をもたらし、それによって弾力のある肌が生まれ、その結果、好奇心を高めるというアップサイクルの新発見は、さすがポーラの研究ならでは。宇宙をほうふつとさせる斬新なパッケージにも同社のアートを追求するこだわりが見える。

2位 シュウ ウエムラ
「シュウ ウエムラ×ポケモン コレクション」

片岡えり/美容エディター・ライター
アニメを知らなくても無条件に可愛いキャラクター、ピカチュウ。パレットのゴールドパッケージも黒いリップにゴールドのピカチュウもモダンな大人仕上げで、存在感はあるのに手に持ってもポーチの中でも浮かないし、いつまでも見飽きることもない。ビューラーやバニティーボックスまでコラボする充実ぶりと、ネーミングセンスも秀逸。

SAKURA/モデル・ビューティジャーナリスト
ピカチュウがコスメパッケージになったことには一瞬驚きもあったが、なじみのあるキャラクターなので楽しくてすぐにSNSで発信した記憶が。さまざまなコラボレーションが話題の「シュウ ウエムラ」ならではで、幅広い世代に注目される着眼点がすごい!

中西陽子/マガジンハウス「アンアン」キャップ
キャラクターものコラボの中でも、独自の解釈が今回際立っていた。ピカチュウを思わせる広告のモデルビジュアルもポップで新鮮だった。

望月美穂/大丸松坂屋百貨店 営業本部 MD戦略推進室 部長 化粧品担当
2019年、発売前から注目が集まり、開店前から行列ができるほど大人気だったシリーズ。パッケージには「おしゃれとメイクが大好きな “ピカシュウ” 」がラフなタッチで描かれ、ウインクしたり跳ねたりするピカチュウとブラック&ゴールドのカラーリングが“大人かわいい”デザイン。

3位 イヴ・サンローラン
「ルージュ ピュールクチュール
ザ スリム シアーマット」

KUBOKI/ヘア&メイクアップアーティスト
リップには珍しいスクエアにデザインされていて、デザインだけでなく塗りやすさも両立させたのは見事。ラインが取りやすく、またリップの質感とパッケージデザインの協調も秀逸。

近藤須雅子/美容エディター・ライター
思わず手に入れたくなる洗練された可愛らしさ。細身で軽く携帯にも便利、甘すぎずからすぎず、フレンチコスメらしいキュートさと女っぽさを持ち、口紅のお手本と言える。何よりも、優れた発色や軽やかなテクスチャーなど機能の高さが美しいデザインの魅力を倍増している。

曽田啓子/ビューティービジネスプロデューサー
スリムなフォルムにスクエアシェイプが上品で斜めのカットが美しい。クチュールブランドの品格が醸し出されている。久しぶりの細身のリップは新鮮で使いやすく、スタイリッシュ。ポーチにもすっきり収納できる。

2019年下半期ベストコスメ一覧
美容のプロ55人が選ぶ全18部門の下半期“名品”を発表!

54人の「WWDビューティ 2019年下半期 ベストコスメ」選定委員 ※順不同、敬称略
【美容ジャーナリスト】海野由利子、加藤智一、倉田真由美、近藤須賀子、斎藤薫、永富千晴、吉田昌佐美 、渡辺佳子 【美容エディター・ライター】安倍佐和子、AYAYA、猪狩幸子、入江信子、宇野ナミコ、大塚真里、小川由紀子、片岡えり、平輝乃、巽香、近内明子、中込久理、藤井優美、松村有希子、松本千登世、渡部玲 【美容家】石井美保、岡本静香、神崎恵、小林ひろ美、深澤亜紀、山本未奈子 【メイクアップアーティスト、ヘア&メイクアップアーティスト】KUBOKI、藤原美智子、MICHIRU、村松朋広、山本浩未 【百貨店化粧品バイヤー】入月雅子/三越伊勢丹 化粧品統括部MD、岡部麻衣/三越伊勢丹 化粧品MD統括部マーチャンダイザー、金川いずみ/阪急うめだ本店ビューティー営業統括部化粧品商品部アシスタントバイヤー、寺本知香/松屋 婦人一部MD課バイヤー、望月美穂/大丸松坂屋百貨店 営業本部 MD戦略推進室 化粧品 部長、吉田薫/東急百貨店 ファッション・雑貨統括部 第二ショップMD部化粧品担当 【メディア】梅田美佐子/宝島社「アンドロージー」編集長、加藤さやか/CCCメディアハウス「フィガロジャポン」シニアエディター、木津由美子/ハースト婦人画報社「ハーパーズ・バザー」編集長代理、桐野安子/光文社「美スト」編集長、高橋絵里子/講談社「ヴォーチェ」編集長、中西陽子/マガジンハウス「アンアン」キャップ、松井朝子/ハースト婦人画報社「エル・オンライン」ビューティデスク・「エル・ジャポン」編集長代理【その他】岡部美代治/ビューティサイエンティスト、SAKURA/モデル・ビューティジャーナリスト、曽田啓子/ビューティービジネスプロデューサー、貴子/松倉クリニック代官山・院長、中嶋マコト/モデル・ビューティジャーナリスト、野毛まゆり/美容愛好家
《選定方法》
2019年7~12月に発売された化粧品(リニューアル発売・新色追加を含む)を対象に、選定委員55人が「スキンケア部門」「ベースメイク部門」「ポイントメイク・目元部門」「ポイントメイク・リップ部門」「ポイントメイク・その他部門」「ヘアケア部門」「ボディーケア部門」「インナーケア部門」「美容機器・ツール部門」「フレグランス部門」「新知見部門」「オーガニック・ナチュラル部門」「プロダクトデザイン部門」「ドラッグストア&バラエティーショップ部門」「ADビジュアル部門」「イベント部門」「ストア部門」「ブランド部門」の計18部門で1~3位を選出。1位を3ポイント、2位を2ポイント、3位を1ポイントで集計し、合計ポイントで順位を決定した。なお、「イベント部門」「ストア部門」は5~9月末までの開催・オープンを対象とした。

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