1992年生まれのファッションフリーク女子が、今週のファッション週刊紙「WWDジャパン」で気になったニュースを要約してお届け。渋谷のファッションベンチャー企業に勤める等身大OL、Azuのリアルな目線を生かした「このニュースからはコレが見える」という切り口で、さまざまな記事につぶやきを添えます。
今日のニュース:P.22 『豊島がスマートパジャマで質の高い睡眠をサポート』
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読み解きポイント:「テクノロジーとファッションがスマートに混じり合ってきた」
ニュースのポイント
繊維商社の豊島による国内外のファッションテック企業との協業が成果を見せ始めた。スマートアパレル「イースキン(E-SKIN)」を展開するIT企業ゼノマと開発したのは、睡眠の質を向上させるスマートパジャマ。アーバンリサーチとも協業して開発中の製品は、上衣にセンサーを配し、ポケット内でデバイスを接続して、睡眠時の寝床内の変化を計測。スマートリモコンで操作して、エアコンなどの家電の制御にも利用する。
パジャマのリリースにあたり、アーバンリサーチらしいファッション性も意識して機能性とデザイン性のバランスにこだわった。来年春の販売予定で、価格は未定。ゼノマが開発した伸縮性と耐久性を兼ね備えた電子回路を布状に形成する技術を用いた「イースキン」は、動きと同時にさまざまな身体データを取得できる。さらなる新しいプロダクトやサービスへの発展が期待される。
Azuはこう読む!
ITベンチャーの良いところは自由に働けるところなんですが、それゆえ無謀な働き方になることもしばしば。仕事のパフォーマンスを上げるには質の良い睡眠が欠かせないことは百も承知なのですが、ついつい表面的な異常が現われない程度の短睡眠になりがちです。結果、夕方のコスパが悪いんですけども……。
長く寝れば良いワケではなく、それぞれの体にあった睡眠環境を整えるのがベストだと思うので、スマートデバイスを使った環境改善にはかなり興味があります。記事中で言及されていたのは、家電の制御や起床の規則性、中途覚醒、睡眠時間、寝付き、深い睡眠の5つの指標での評価といったこと。家電の制御はかなりありがたいなと思っています。今の時期だと「おやすみモード」にしても室内が暑すぎたり、かといってタイマーだと寝つきか寝起きのどちらかしか選べないし、なかなか快適な睡眠環境を整えるって難しいですよね。
あと、美肌に欠かせない保湿は、加湿器と連動して、お肌に最も良い湿度に保ってくれる機能なんかがあったら最高だなと思いました。って考えると、睡眠周りだけでもかなりいろいろな切り口で応用できそうですよね。デザインもアーバンリサーチさんが協業とのことで、シックなホテルウエアのようで素敵!
睡眠をサポートするスマートデバイスはいろいろ出ていますが、個人的には寝る時にアクセサリーの類をつけたくないので、試せないままでした。でもパジャマそのものがデバイスとして機能するなら、なんのストレスもないですよね。ぜひ発売されたら触りに行ってみようと思います。
ファッションテックという言葉が出てきて久しいですが、こうしてIT企業とアパレル企業がタッグを組み製品を開発する流れがだんだんと定着しつつあります。この言葉が出てきたばかりの時は商品もサービスもなんだか堅い感じがしていて「デザイン性もあと一歩……」というものが正直多かったですが、ようやくスマートに混じり合ってきたのだな、と感じました。
Azu Satoh : 1992年生まれ。早稲田大学在学中に渡仏し、たまたま見たパリコレに衝撃を受けファッション業界を志す。セレクトショップで販売職を経験した後、2015年からファッションベンチャー企業スタイラーに参画。現在はデジタルマーケティング担当としてSNS運用などを行う。越境レディのためのSNSメディア「ROBE」(@robetokyo)を主催。趣味は、東京の可愛い若手ブランドを勝手に広めること。ご意見等はSNSまでお願いします。Twitter : @azunne