「WWDジャパン」は、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた企画「ネクストリーダー」を実施している。今回で3回目を迎えた同企画の対象者は、ファッションビジネスに関わるあらゆる分野の若きリーダーたち。情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進むネクストリーダー10組を紹介する。
黒石奈央子ビーストーン最高経営責任者(CEO)は、20~30代女性を中心に人気のブランド「アメリ」や、それを扱うショップ「アメリヴィンテージ」を手掛けている。SNSでの発信が強みの1つであるため流行りのD2Cブランドの1つとして見られることもあるが、2019年7月期の売上高は30億円、社員40人、実店舗3店と、よくある“インフルエンサーのブランド”とは一線を画す規模に育っている。
WWD:大学時代の販売員のアルバイトを経て、先輩のブランドの立ち上げに誘われる形でアパレルメーカーに入社した。そこから独立した経緯は?
黒石:23~24歳で前職に入社した当時から、28歳をターニングポイントにすると決めていた。VMDとして働いていたが、いわゆる“ギャル”ブランドだったので年齢を重ねると続けづらい。かといって、ハイブランドでVMDがしたいというわけでもない。楽しかったけれど、28歳に近付くにつれモヤモヤする部分があった。そんなときに知り合った人と、「おしゃれなビンテージショップをやろう」と盛り上がったのが事業を始めたきっかけだ。店やブランドを出すのがずっと夢だったというわけじゃない。夢が明確にある人は強いし、うらやましいなとも思うけど、私は手探りの中でその時々で縁がつながってきた。だからこそ、自分がやってきたことの全てが今に生きていると思う。
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