「セリーヌ(CELINE)」のアーティスティック、クリエイティブ、イメージ・ディレクターを務めるエディ・スリマン(Hedi Slimane)が古巣の「サンローラン(SAINT LAURENT)」のクリエイティブ・ディレクター時代にケリング(KERING)と交わした契約を巡る訴訟について、仏商事裁判所は12月3日、ケリングに4万ユーロ(約484万円)の支払いを命じた。
ケリングからも、エディの代理人を務めるレオン・デル・フォルノ(Leon del Forno)弁護士からもコメントは得られなかった。
エディは2012年から16年4月までの約4年間、「サン ローラン」のクリエイティブ・ディレクターを務めた。退任時にケリングと交わした契約書の中には、一定期間競合ブランドに移らない代わりに1300万ドル(約14億1700万円)を支払うといった競業避止に関する条項が含まれていたが、ケリングがこれを破棄。エディはこれを不服として裁判所に訴えを提起し、裁判所はエディの主張を認めケリングに支払いを命じた。ケリングはこれを不服として控訴したが18年4月、裁判所は再びエディの主張を認めケリングに930万ユーロ(約11億2530万円)の支払いを命じた。ケリングは上告したが、裁判所はこのたび、ケリング側にあらためてエディ本人とエディのマネジメント会社アナリティック プロジェクト(ANALYTIC PROJECT)に対して2万ユーロ(約242万円)ずつ、計4万ユーロの支払いを命じた。