最上級品質の素材使いで知られるイタリアブランド「アニオナ(AGNONA)」は2019-20年秋冬シーズン、新ライン“エターナル(ETERNALS)”をスタートした。
クリエイティブ・ディレクターのサイモン・ホロウェイ(Simon Holloway)による同コレクションは、女性の仕事やプライベートの両方のシーンに対応するジャケットやパンツ、スカートのセットアップなどの定番品を、流行に左右されないタイムレスなデザインで提案している。色はブラック、グレー、ネイビー、キャメル、ローズウッドの5色を基調に、高級生地メーカーとしてスタートした「アニオナ」らしい上質素材を使用する。価格帯は、ジャケット26万5000~49万円、パンツ13万9000~14万9000円、カシミヤコートが49万~59万円など、従来の「アニオナ」のコレクションよりも手頃な価格に設定した。
アレッサンドラ・カッラ(Alessandra Carra)=アニオナ最高経営責任者(CEO)は、「1シーズン(半年)以上活躍する女性のための“ステイプルアイテム(寿命の長い重要商品)”を作りたかった。仕事やプライベート、旅行先でも着心地よく、どんなオケージョンにも適したリアルな日常着を作ることは難しいことだったが、サイモンが細部に気を配りながら時間を掛けて作り上げた」と語る。
上質スーツを
エレガントに着崩す新提案
“エターナル”はスタイリング提案も魅力の一つ。イメージビジュアルでは、英国女優ポピー・デルヴィーニュ(Poppy Delevingne)がスーツにスニーカーを合わせて着こなしている。「“エターナル”コレクションは、ハイヒールを履いたビジネスウーマンの”パワースーツ”ではなく、スーツをエレガントに着崩す提案をしたかった。ルールはないけれど、新しい提案として見せたかった」とカッラCEO。
ブランド初のスニーカー“220”は、“エターナル”ラインではなく、通常のコレクションラインで19-20年秋冬から登場したもの。デザインはカシミアソックスをベースにしており、“220”という名前は使用しているカシミアの220番手の極細糸が由来になっている。サイモンは、過去に「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」でデザイナーを務めていた経験からシューズデザインが得意。今後もブランドらしい上質素材を用いたシューズの展開に期待したい。