12月25日に発表したパルコの2019年3〜11月期決算(国際会計基準)は、売上高が前年同期比32.8%増の880億円、営業利益が同24.5%増の101億円、純利益は同1.8%減の53億円だった。増収の大半は、渋谷パルコのオフィスフロアの売却額217億円によるもの。純利益の減少は時計専門店などを展開する子会社ヌーヴ・エイの苦戦によるもの。
店舗別では渋谷パルコの売上高が、同2.5倍の28億1500万円になった。決算上の渋谷パルコの売上高には、パルコが店舗開発を手掛けた「ベルシュカ」渋谷店の売り上げなども含まれているため、渋谷パルコが建て替え期間中も売上高を計上してきた。ただ、増収分の大半は11月22日に建て替えオープンした渋谷パルコの売上高と見られ、渋谷パルコは開業からわずか9日間で十数億円を売り上げたことになる。関係者によると、好調テナントの一つギャラリーとファッションの複合業態「2G」は、「3日間で3億円を売り上げている」という。渋谷パルコは初年度で年200億円の売上高を計画していた。
また、渋谷パルコは地下1階〜地上10階までが商業フロア、12階〜18階がオフィスフロアになっており、オフィスフロア部分の売却先は不動産デベロッパーのヒューリックになる。
最大店舗の名古屋パルコは同99.9%の251億円、吉祥寺パルコが同2.0%増、調布パルコが2.4%増、小型業態のひばりヶ丘パルコは10.5%増と好調だった。