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「クレージュ」デザイナーがわずか4シーズンで退任

 「クレージュ(COURREGES)」のクリエイティブ・ディレクター、ヨランダ・ゾーベル(Yolanda Zobel)が退任する。1月末に発表する2020-21年秋冬コレクションが最後の仕事となり、限られた一部の卸先に展開するという。

 この決定は双方の合意によるもので、ゾーベルは「他のクリエイティブ・プロジェクトに専念する」という。後任は数カ月以内に発表される予定だ。「クレージュ」からもゾーベルからもこのほかのコメントは得られなかった。

 ドイツ出身のゾーベルは、「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」や「ジル・サンダー(JIL SANDER)」などを経て、17年7月に退任したセバスチャン・マイヤー(Sebastien Meyer)と アルノー・ヴァイヨン(Arnaud Vaillant)のデザインデュオの後任として18年2月に現職に就任した。19年春夏シーズンに発表したデビューコレクションでは、ブランドの代表的なビニール生地を含むプラスチック素材の廃止を宣言し、ブランドのこれまでのクリエイションから大きく舵を切ったサステナブル戦略に基づいたコレクションを発表した。

 業界関係者によると、パリを拠点に活動するデザイナー、ニコラ・ディ・フェリーチェ(Nicolas Di Felice)が後任として有力視されているという。ディ・フェリーチェは、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)=ウィメンズ・アーティスティック・ディレクターと長く協業してきた人物で、ジェスキエールが「バレンシアガ(BALENCIAGA)」在籍時にウィメンズのシニア・デザイナー兼プレ・コレクションのヘッド・デザイナーを務めた後、ラフ・シモンズ(Raf Simons)時代の「ディオール(DIOR)」などを経て15年にジェスキエールを追って「ルイ・ヴィトン」に入社。現在は同ブランドのウィメンズ・ウエアのシニア・デザイナーを務めている。ディ・フェリーチェからのコメントは得られなかった。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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