【2ページ目】JEAN PAUL GAULTIER(ジャンポール・ゴルチエ)
◾️JEAN PAUL GAULTIER(ジャンポール・ゴルチエ)のはじまり・歴史
1976年、デザイナーのジャンポール・ゴルチエが自身の名を冠したブランド「ジャンポール・ゴルチエ」をスタート。78年、オンワードグループがパリで経営していたセレクトショップ「バス・ストップ(BUS STOP)」の専属デザイナーに起用され、その後独立しジャンポール・ゴルチエ社を設立する。のちに、オンワードの初代海外事業部長だった廣内武元名誉顧問が発掘したデザイナーとしても知られるように。
81 年、オンワード樫山とのライセンス契約を締結。
84 年、“Male Object(メイル オブジェクト)”コレクションとしてメンズウエアを発表。86 年には代官山に路面店をオープン(06年閉店)。97 年には、オートクチュール・コレクション「ゴルチエ パリ」をスタートする。
99年、エルメスインターナショナルが資本参加。
2006年12月、オンワードとのライセンス契約を終了。07年春夏から輸入・販売契約にもとづいたインポート商品を展開する。
11年、本社がバルセロナに拠点を置くコングロマリット、プーチ(PUIG)に身売りし傘下に入る。
12年、1990年代半ばから製造を手掛けてきたアエッフェ(AEFFE S.P.A)との契約が終了。13-14年秋冬からはジボコー(GIBO’CO.S.P.A.)とプレタポルテ生産の契約を結び、14年春夏からがイッティエーレ(ITTIERRE SPA)とウィメンズとメンズのストリートラインを開始するライセンスを結んだ。
14年、15年春夏をもってプレタポルテとアクセサリーラインを中止することを発表。オートクチュールの規模拡大やフレグランスへの注力を決意。これにより、オンワードやジボコーとの契約も終了した。
16年、フレグランスライセンス権を、1991年に香水・化粧品におけるライセンス契約を交わした資生堂グループ傘下のボーテ プレステージインターナショナルからプーチ・グループに譲渡。
18年、ゴルチエの半生を歌とダンス、ファッションで表現したミュージカルショー「ファッション・フリーク・ショー」を開催。
19年、オンワードホールディングス運営のカシヤマ ダイカンヤマ(21年12月営業終了)で、企画展「エクスパンディング ファッション バイ ジャンポール ゴルチエ(EXPANDING FASHION by JEAN PAUL GAULTIER)」を開催。
21年、6年ぶりに既製服を発売。「パロモ スペイン(PALOMO SPAIN)」や「オットリンガー(OTTOLINGER)」といったブランドやデザイナーが協力した。
21-22年秋冬からは、毎シーズン異なるゲストデザイナーを迎えてオートクチュールを発表。初回は、初めてクチュールを手掛ける「サカイ(SACAI)」の阿部千登勢を迎え大きな話題を呼んだ。22年春夏は「ディーゼル(DIESEL)」および「Y/プロジェクト(Y/PROJECT)」のクリエイティブ・ディレクターを務めるグレン・マーティンス(Glenn Martens)を、22-23年秋冬は「バルマン(BALMAIN)」のクリエイティブ・ディレクター、オリヴィエ・ルスタン(Olivier Rousteing)をそれぞれ起用した。
◾️JEAN PAUL GAULTIER(ジャンポール・ゴルチエ)のデザイナー
ジャンポール・ゴルチエは1952年4月24日フランス・パリ郊外で生まれる。デザインについての教育は一切受けず、デザインのスケッチ画を描いては著名なデザイナーへ送っていた。70 年、18 歳の誕生日に「ピエール・カルダン(PIERRE CARDIN)」でアシスタントとしてキャリアをスタート。その後「ジャック エステレル(JACQUES ESTEREL)」や「ジャン パトゥ(JEAN PATOU)」(現「パトゥ」)を経て、再度ピエール・カルダンに在籍。「ジャン パトゥ」では、ミッシェル・ゴマ(Michel Goma)やアンジェロ・タルラッチ(Angelo Tarlazzi)らのアシスタントとしてオートクチュールに携わる。76 年、自身の名を冠したブランドを立ち上げ、プレタポルテとアクセサリーを発表。初のショーを開催する。84年にはメンズウエアを発表。ミラノに単独店をオープンし、翌年にはパリにオープンする。93年に香水を発表し、96年に初のオートクチュール・コレクション「ゴルチエ パリ」を発表する。2004-05年秋冬から「エルメス(HERMES)」のウィメンズのデザインを担当、11年春夏をもってアーティスティック・ディレクターを退任する。15 年、プレタポルテを終了し、オートクチュールに注力することを決意。20年1月、20年春夏オートクチュール・コレクションのショーをもってゴルチエはランウエイを引退。
自身のコレクション以外では、1990年に世界各地で行われたマドンナ(Madonna)の「ブロンド・アンビション・ツアー」の衣装デザインを手掛けたほか、ピーター・グリーナウェイ(Peter Greenaway)による映画「コックと泥棒、その妻と愛人」で初めて映画衣装を担当した。2018年にはパリでゴルチエの半生を描いたミュージカル「ファッション フリーク ショー(FASHION FREAK SHOW)」を発表。自身が演出を担当し、初演は約25万人を動員した。22年、このワールドツアーをエイベックス・エンタテインメントが主催すると発表。ロンドンを皮切りにヨーロッパ、アジア、オセアニア、北米など約15カ国で上演し、日本公演は23年春ごろを予定している。
◾️JEAN PAUL GAULTIER(ジャンポール・ゴルチエ)のブランド・ライン/主なコラボレーション
「ジャンポール・ゴルチエ」
1976年にスタートしたウィメンズプレタポルテのメーンライン。アンドロジナス(性の差異を超えた自由なファッション)やアンダーウエアルックといったアヴァンギャルドなクリエイションで80年代のファッションシーンを席巻。セーラー服やコルセット、タキシード、トロンプルイユ(だまし絵)の技法を用いたウエアなどがシグネチャー的デザインとして知られる。2015年春夏に終了。
「ジュニア ゴルチエ」
88年にスタートした子ども服ライン。
「ゴルチエ ジーンズ」
92年にスタートしたデニムライン。
「ジャンポール・ゴルチエ パルファム」
93年にスタートした香水。トルソーを模したボトルに、ブルーボーダーやコルセットといったアイコニックなデザインを採用。
「ゴルチエ パリ」
97年春夏にスタートしたオートクチュール・コレクション。ゴルチエ自身が手掛けるコレクションは20年春夏をもって終了。21-22年秋冬からは、毎シーズン異なるゲストデザイナーを起用。
「ジャンポール・ゴルチエ ムッシュ」
10-11年秋冬に本格スタートしたメンズライン。15年春夏に終了。
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10年、「ラ・ペルラ(LA PERLA)」とコラボしたランジェリーコレクションを発表。本格的なランジェリーを手掛けたのは初めて。
15年、セブン&アイ・ホールディングスのプライベートブランド「セットプルミエ」の第1弾として”ジャンポール・ゴルチエ フォー セットプルミエ”をローンチ。「新しいエレガンスベーシック」をテーマに、トップスやボトムス、アウター、ワンピース、雑貨などウィメンズの約50型を発表した。
18年、「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」がホリデー向けに「グッチ(GUCCI)」や「バーバリー(BURBERRY)」、ジャンポール・ゴルチエなど9つのブランドやデザイナーとコラボ。ゴルチエはマリンストライプのトップスに赤のポルカドットを加えたTシャツを発売。
19年、「シュプリーム(SUPREME)」とのコラボコレクションを発表。
◾️JEAN PAUL GAULTIER(ジャンポール・ゴルチエ)と関係の深いセレブリティー
1990年代からはマドンナのツアー衣装を手掛けてきた。中でも“コーンブラ”は女性の乳房を強調するデザインで物議を呼んだが、マドンナを象徴する衣装デザインとして今日も知られる。「シュプリーム」とのコラボコレクションでは、マドンナの娘ローデス・マリア・チッコーネ・レオン(Lourdes Maria Ciccone Leon)がモデルとして登場した。ゴルチエによる最後のオートクチュールのショーではボーイ・ジョージ(Boy George)やディタ・フォン・ティース(Dita Von Teese)ら数々の有名セレブが集結した。
◾️公式サイト
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