【4ページ目】THEORY(セオリー)
■THEORY (セオリー)のはじまり
1997年にニューヨークで誕生。ストレッチの効いた生地やていねいな仕立てにこだわった都会的な“ユニホーム”が都会で働く女性を中心に支持を集め、“コンテンポラリー”という新たな市場を切り開く存在となり、マーケットをリード。98年日本法人を設立し、翌年本格上陸。2009年に「ユニクロ(UNIQLO)」擁するファーストリテイリング(FAST RETAILING)の傘下に入り、国内に93店舗構える(23年11月現在)。ニューヨークに本社を置き、ファーストリテイリンググループのブランドポートフォリオのリーダー的存在である「セオリー」は、ラグジュアリーとアクセシビリティーのバランスを取りながら、卓越したフィット感、革新的なファブリック、永続的なスタイルで知られるコレクションを展開している。
■THEORY (セオリー)の歴史
1997年に実業家のアンドリュー・ローゼン(Andrew Rosen)がデザイナーのエリー・タハリ(Elie Tahari)と設立。06年、ニューヨークに旗艦店をオープン。09年、ファーストリテイリングがリンク・セオリー・ホールディングスをTOBにより完全子会社化。
2010年、オリヴィエ・ティスケンス(Olivier Theyskens)をアーティスティック・ディレクターに迎えた「ティスケンス セオリー(THEYSKENS’THEORY)」を始動。ティスケンスは11年から「セオリー」の監修も行っていたが、14年6月に退任。ティスケンスと活動していたリサ・カルソン(Lisa Kulson)が後任に就く(〜17年12月)。
17年、ブランド20周年。ミレニアル世代のスタッフチームが手掛けるカプセルコレクション「セオリー 2.0(THEORY2.0)」を発表。女性たちをエンパワーメントするプラットフォーム「ビー・ハード(Be Heard)」をスタート。サステナビリティな取り組みとして「セオリー・フォー・グッド(Theory For Good)」キャンペーンを始める。18年5月、フランチェスコ・フッチ(Francesco Fucci)がウィメンズ・クリエイティブ・ディレクターに就任(19年プレ・スプリング〜)。
19年4月、ローゼンCEOの後任にディネシュ・タンドン(Dinesh Tandon)最高執行責任者が就任。22年4 月、欧州初となる「ユニクロ」との複合店を英ロンドンのリージェントストリートにオープン。9月、「ランバン(LANVIN)」メンズのアーティスティック・ディレクターを務めていたルカ・オッセンドライバー(Lucas Ossendrijver)によるメンズ&ウィメンズのカプセルコレクション「セオリー プロジェクト バイ ルカ オッセンドライバー(THEORY PROJECT BY LUCAS OSSENDRIJVER)」を発売。
■THEORY (セオリー)の主な歴代デザイナー
オリヴィエ・ティスケンス
1977年ベルギー生まれ。地元のラ・カンブル国立高等視覚芸術学校に入学するも2年で中退し、97年に自身のブランド「オリヴィエ ティスケンス」を設立。その後「ロシャス(ROCHAS)」や「ニナ・リッチ(NINA RICCI)」を手掛け、2010年にカプセル・コレクションの形で「ティスケンス セオリーを発表。11-12年秋冬シーズンから、ニューヨーク・ファッション・ウイークでショー形式の発表を開催。14年2月にブランドを休止し「セオリー」の名で発表を始めた。15年プレ・スプリングを最後に「セオリー」を離れた。16年、自身の名前を冠した「オリヴィエ ティスケンス(OLIVIER THEYSKENS)」を約15年ぶりに再始動。20年、「アザロ(AZZARO)」のアーティスティック・ディレクターに就任。
フランチェスコ・フッチ
イタリア・ナポリ出身。ローレンス・スティール(Lawrence Steele)、ルイ・フェロー(Louis Feraud)、イヴァン・ミスペラーレ(Yvan Mispelaere)などのデザイナーの下で経験を積んだ後、「ダイアン フォン ファステンバーグ(DIANE VON FURSTENBERG)」でシニア・デザイン・ディレクターを務めた他、「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」でもコンサルタントとして関わった。その後、アシュリー・オルセン(Ashley Olsen)とメアリー・ケイト・オルセン(Mary Kate Olsen)姉妹が手掛ける「ザ・ロウ(THE ROW)」のヘッドデザイナーを12年担当。18年に現職に付き、19年プレ・スプリングからコレクションを手掛けた。
ルカ・オッセンドライバー
1971年オランダ出身。建築に造詣が深く、ミニマルで構築的なデザインのコレクションを手掛けることで知られる。エディ・スリマン(Hedi Slimane)がアーティスティック・ディレクターとして手掛けていた「ディオール オム(DIOR HOMME)」(現『ディオール』)で2001年からデザイナーとして経験を積む。「ランバン」のメンズ・クリエイティブ・ディレクターとして就任。18年の退任まで、ウィメンズを手掛けていたアルベール・エルバス(Alber Elbaz)のもとでメンズシーンをけん引してきた。4年ほどファッション業界の第一線から退いていたが、21年に「セオリー」との協業を発表。22年8月からメンズ&ウィメンズのカプセルコレクション「セオリー プロジェクト バイ ルカ・オッセンドライバー」を手掛ける。ウィメンズは自身初。
■THEORY (セオリー) からの派生ブランド・ライン
「セオリーリュクス」
2004年に誕生した日本エクスクルーシブのブランド。ニューヨークのモダンなライフスタイルを着想源に、多様なシーンで活躍するワードローブの基本となるウィメンズウエアを提案。着心地の良さを追求し、厳選した上質な素材のアイテムを提供する。国内に54店舗を持つ(24年2月現在)。
「セオリー プロジェクト バイ ルカ・オッセンドライバー」
2022年9月に発売スタートしたルカ・オッセンドライバーが手掛けるカプセルコレクション。動きやすさにこだわった素材やアクティブで洗練されたカラーリング、実用的なディテールなどは、ニューヨークのエネルギーを表現している。23年5月開催の「ユニクロ アダム・スコット ジュニアチャンピオンシップ」の特別コレクションから“感動タックパンツ”と“ドライEXポロシャツ”をデザインした。
■公式サイト
「セオリー」2014−15年秋冬ニューヨーク・コレクション