11月25日発売号は、毎年恒例のメディア特集です。今年のテーマは "ナンバーワン"。出版社や新興メディアは昨今、ウェブサイトやSNSでスピーディーな情報発信をしたり、フェスやアワードなどのイベントを実施したり、自社クリエイティブやIPを用いてソリューション事業を行ったりなど、事業を多角化しています。そのような状況だからこそ、「この分野ならナンバーワン!」と言えるような核を持てているかが重要です。
唯一無二のメディア、その背景にあるものは
今回の特集は、"ナンバーワン"を軸にした3本立です。まずは、メディアを取り巻く環境が劇的に変わった状況で、唯一無二な媒体を作るにはどうするべきかを編集長経験者に聞きます。「ハーパーズ バザー(Harper's BAZAAR)」日本版、「装苑」「WWDジャパン」元編集長であり、現在は独立して各々の活動に励む、塚本香、児島幹規、向千鶴がこのテーマについて鼎談します。"ナンバーワン"を磨いてきたベテランたちによる金言が満載です。
個性あふれる編集部員たちにもスポットを当てました。ユニークな媒体には、そのキャラクターを支えてくれる面々が存在します。各媒体が誇る自慢のスタッフ21人を“〇〇なエース”とし、その仕事ぶりを掲載します。さらに、専門性を武器に独自路線を貫く新興5メディアも紹介。グラフィックアーティストのVERDYが率いるストリートカルチャー誌「サーティースリーマガジン(THIRTY3MAGAZINE)」、お笑いマニア編集長の「芸人雑誌」、小学館がシニア女性に贈る「リシャイン(RESHINE)」、日本のサブカルチャーに迫るオンラインマガジン「サブカル(SABUKARU)」、東京のカルチャーを深掘る動画メディア「マクガフィン(MCGAFFIN)」にフォーカスします。
第二特集では「自主出版ブーム」をテーマに、文学フリマや東京アートブックフェアなどの熱狂の中心地を探りました。同人誌やミニコミ誌に詳しいばるぼらが、このムーブメントの背景を語ります。
そのほかの企画も盛りだくさんです。米「WWD」の注目記事をピックアップするコラムでは、ストリートウエアとラグジュアリーの今後の関係性について取り上げます。「シュプリーム(SUPREME)」や「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」が親会社によって売却されるなど、ストリートウエアの求心力が低迷しているように思われる中、識者はどんな活路を見いだすのでしょうか。また、「アーバンリサーチ(URBAN RESEARCH)」が京都店を大規模改装した理由や、岩手県唯一の百貨店・川徳が生き残りをかけて臨む改革にも迫ります。
(COVER CREDIT)
PHOTO:JUNPEI KATO
HAIR & MAKE:KANEHARA MOEKA
MODEL:HANJI(BON IMAGE)
ART DIRECTION & DESIGN:RYO TOMIZUKA
COVER REELS DESIGN:CHIGE (GWISUB JUNG)
化粧品専門店サバイバル最前線
付録「WWDBEAUTY」は、「化粧品専門店」の最新動向に焦点を当てます。競争が激化する市場環境の中で、専門店各社は独自の売り場構築や消費者ニーズを掘り起こすための取り組みを進化させています。顧客体験を重視した新たな価値提案が、成長の鍵として注目されています。一方で、業界全体が抱える「人手不足」と「オペレーション業務の負担増」は深刻な課題です。特に地方では、高齢化や人口減少の影響で人材確保が難しく、業務効率化や体制の見直しが急務となっています。
本特集では、全国の有力化粧品専門店6社の最前線を徹底解剖。北海道・旭川のくどう(コスメ910)、宮城・仙台の粧苑すきや(パフューマリースキヤ)、神奈川・横浜のたしろ薬品(ザ・コスメティックテラス タシロ)、長野・松本の田立屋、東海エリアのくわこや(パルファン)、全国に店舗を広げるアイスタイルリテール(アットコスメストア)の、独自の成長戦略や課題へのアプローチを紐解きながら、変革する業界の未来図を描きます。
国内外の大手小売りの動向も必見
海外ニュースは、米大手化粧品小売り店のアルタビューティの成長戦略に迫ります。連載「マーケットリポート」では、「三越銀座店」と「東急百貨店(渋谷の3フロア)」の化粧品売り場8〜10月の商況を取り上げます。最終面では、勢力を拡大する国内最大級の美容医療口コミ・美容アプリ「トリビュー」の毛迪代表にインタビューしました。好評企画の「ヒットランキング」は「アットコスメトーキョー」と「コスメキッチン」の「入浴剤」売り上げトップ5を紹介します。
(WWDBEAUTY COVER CREDIT)
ILLUSTRATION:EAOWEN
ART DIRECTION & DESIGN:RYO TOMIZUKA
COVER REELS DESIGN:CHIGE (GWISUB JUNG)