黒柳徹子と資生堂、 続く美しさの原点
創業150年の資生堂が唯一そのまま社名を掲げ、独自の日本的美意識を体現し続けているグローバルプレステージブランド「SHISEIDO」。その代表的なプロダクトを入り口に、日本の伝統文化やルーツと接点を持つさまざまな表現者たちへのインタビューを通して、「日本の美」の共通項を見出していく。
連載最終回は、黒柳徹子が登場。テレビ女優第1号としてデビューし、日本初のトーク番組司会者としても独自のポジションを築き、70年近くにわたって最前線を歩み続ける。この「続ける」ということは、黒柳徹子の魅力を知る上で欠かせない大きな要素だ。トレードマークのたまねぎヘアしかり、ブーム到来前から一人熱狂していたパンダ愛しかり、彼女には “好きなもの” がたくさんあり、その愛はずっと変わらない。スキンケアは、人生最初に出合った資生堂を現在も一筋に愛用。チャーミングな笑顔と、いつまでも生き生きとした心と肌を保つ秘訣を聞いた。
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黒柳徹子と資生堂、
続く美しさの原点
黒柳徹子(くろやなぎ・てつこ)東京都生まれ。1953年にテレビ女優第1号としてNHKよりデビュー。女優、ユニセフ親善大使、司会者、エッセイストとして活躍。日本初のトーク番組で「徹子の部屋」は現在47年目。資生堂の企業文化誌「花椿」では70年代からニューヨーク滞在記の連載「黒柳徹子のアルファベットだより」をはじめ、度々誌面を飾っている。89年よりほぼ毎年、新作翻訳劇の舞台に立ち続ける。著書に「窓ぎわのトットちゃん」「トットひとり」「チャックより愛を込めて」など
日本的で美しいものは、いっぱいある
- 洋装も和装も自由に着こなす黒柳さんが、今日お召しになっているのは更紗着物。資生堂のブランドイメージのひとつである唐草模様をテーマにお選びいただきました。柔らかな木綿にエキゾチックな草花の模様が入っていてすてきです。
- ありがとうございます。今日の撮影はきれいな赤の背景で、映えましたね。
- 黒柳さんにとって、唐草模様はどんなイメージですか。著書「窓ぎわのトットちゃん」には、ご自宅の居間にあった唐草模様の置き時計の描写がありました。
- 唐草模様は、母が大好きだったんです。どこか異国を感じるイメージがあって、それが良かったんじゃないかしら。漢字に「唐」が入っているけれど、中国ではないわね。西洋の雰囲気もある。「草」が「絡」み合っているから「カラクサ」というのかな。私も大好きな模様です。
- 黒柳さんには大好きなものがたくさんありますね。パンダ、お菓子、かわいいもの。
- パンダは本当にかわいいわね。お菓子も大好き。子供の頃は、資生堂パーラーで父と一緒にアイスクリームを食べるのが楽しみでした。
- 銀座には、幼少の頃から足を運んでいたのですね。
- アイスクリームを食べた後は、銀ブラして、金太郎玩具店でおもちゃを買ってもらって、日劇(日本劇場)の地下にあった映画館で「ミッキーマウス」や「ポパイ」の外国映画を観て、タクシーに乗って家に帰る、というのが年に一度のお楽しみでした。まだ小さかったから銀座というのがどこにあるのか分かっていなくて、街に近づくにつれ「もう銀座?ここは銀座?」って聞いたりして。
- 海外とつながりながら、日本の文化をさまざまな形で進化させてきた銀座。そんな中で、特に美しいと思うものはありますか。
- 歌舞伎の女形。坂東玉三郎さんなんて、あんなきれいな女性は見たことないってくらい美しい。お菓子もそうね、和菓子みたいに美しい食べ物は海外にはない。日本的で美しいものは、いっぱいあると思います。
私の肌は、資生堂でできて
いる
- お仕事柄、しっかりメイクすることが多いと思いますが、日々どのようなケアをしていますか。
- 化粧水、乳液、クリーム。気をつけているのは、落とすこと。ずっと昔、藤原あき※さんとテレビ局でご一緒したときに「化粧品というのは高いものでなくていいから、落とすことを一番大事にね」と教えてくださった。私は水で顔を洗わないの。メイク落としで拭き取って、マッサージクリームでマッサージして、洗顔はせずに化粧水、乳液、クリーム。全部、資生堂です。30歳くらいでお化粧を始めてから今まで、資生堂しか使ったことがない。 ※ タレント議員第1号として活躍。オペラ歌手・藤原義江との“世紀の恋”でも注目を集めた。資生堂美容学校(現・資生堂美容技術専門学校)の初代校長。父は実業家の中上川彦次郎、叔父は福沢諭吉
- 昔から資生堂一筋なのですね。最初の出合いは?
- 母が資生堂を使っていて、使い終わりの化粧水の瓶を譲ってもらって試したのが最初ね。それまでは何もしていなくて、20代まではずっとすっぴん。
- 肌には血色とハリがあって、いつも生き生きとした印象です。秘訣は何でしょうか。
- いろんなことをしないからじゃない? もし私をご覧になって肌がいいと思ってくださるなら、それは資生堂がいいのね。日本人の肌には日本のものがいいだろうと思いましたし、ニューヨークにいた頃も変わらず資生堂を使っていたから、60年近くずっと。私の肌は、資生堂でできています。
- 1971年はニューヨークに1年留学。1人暮らしの滞在記「黒柳徹子のアルファベットだより」は、資生堂の企業文化誌「花椿」での連載でした。黒柳さんが38歳の頃ですね。
- 原稿ができたら、ニューヨークにあった資生堂のオフィスに持って行き、そのときに化粧品をいただいたこともあった。ブルーミングデールズという百貨店に資生堂の売り場があって、いつもそこで買っていました。
新しい “オイデルミン”、す
ごくいい
- 「SHISEIDO」の新製品“オイデルミン”※を、来年3月の発売に先駆けてお試しいただきました。いかがでしたか。
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今朝、肌にのせてみました。すごくいい。化粧水と聞いたのでバシャバシャするのかと思ったら、手のひらに取ったときに、とろみがあって。肌が乾燥しなそうな心地でいいですね。あと、ボトルの色もすてき。“アルティミューン”※※はガラス瓶だけど、“オイデルミン”※はプラスチック?
※“オイデルミン エッセンスローション”
※※“アルティミューン™ パワライジング コンセントレート Ⅲ” - はい。新しい “オイデルミン”は、容器がリキフォームという新技術を採用したレフィル式で、環境にも優しい最先端の設計です。一方の “アルティミューン”のボトルは、今年春に100%リサイクルガラスになりました。
- 素晴らしいですね。そして、とってもきれい。
- 美容と健康のために、続けていることはありますか?
- ヒンディスクワットは今でも続けていますよ。ちゃんとできていないときもあるけど、毎晩必ず50回。これはジャイアント馬場さんがお亡くなりになる直前に教えてくださった。「100歳まで舞台に立ちたいのだったら、これを続けなさい」って。それから20年以上、欠かしたことはない。自分のことは自分でやらないとね。
- 特別な美容法や食事などは?
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美顔器を買ってみようかなと思っているところ。どうかしら。昔、背を伸ばす機械っていうのが雑誌の広告に載っていて、それがすごく欲しかった。足を靴みたいなものに入れて固定して、首を紐みたいなもので巻いて引っ張るのだったかな。母に相談したら、そんなことしたらあなた危ないわよって言われて、そうかもしれないと思ってそれは買いませんでしたけど。
食事は、お野菜、豆腐とか、なるだけ体に良さそうなものを食べること。昔はお菓子ばっかり食べていたの。でもやっぱりそれだと体に良くないと思って。60歳頃からは、寝る前には甘いものはあまり食べないように気をつけています。生きている以上は元気な方がいいわよね。元気で長生きするのだとすると、やはり食べ物は大切。でも、そんなには神経質じゃないわね。食べたきゃお菓子も食べますから。チョコレートアイスクリームが一番好きなの。 - 黒柳さんの周りには、いいアドバイスをくださるすてきな方がたくさんいらっしゃいますね。
- そうね。すてきだなと思う人を観察するというのもいいと思うんですよ。女優さんじゃなくても、周りにいますでしょう。どうしてあの人はきれいなのかなって。そのときは、本人にどんどん聞いてみる。いいと思う人がやっているのなら、いいに違いないから。それを自分の日常に取り入れて、良かったら続ける。
- 週5日放送のトーク番組を続けながら、舞台もほぼ毎年。今年は「ハロルドとモード」の演目で9〜10月の上演でした。
- 今年はセクシーゾーン(Sexy Zone)の佐藤勝利さんをハロルド役に迎えて、朗読にしてみました。新作翻訳劇は、銀座セゾン劇場(後のル テアトル銀座)で30年ずっと続けました。ル テアトル銀座が2013年に閉館した後は、翌14年から六本木EXシアターで上演しています。「ハロルドとモード」は若い男の子とお婆さんの話だから、私が舞台の上で動かなくても、みんなが想像できるお芝居になって、泣いてくださったお客さんもいらっしゃって。新しい発見がありました。来年も上演しようと思っています。やりたいこと、まだいろいろあるのよ。
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- HAIR:KANAMU KUSAKAE
- MAKEUP:MAHIRO
- EDIT & TEXT: MIWA GOROKU
- DESIGN:ANICECOMPANY INC.
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