「イルミナカラー」2023年春夏におすすめの新色は軽やかな光色「L.A.コレクション」

嶋香緒里「SHIMA」社長（以下、嶋）：「とにかく1本で、今のトレンドの色を表現したい」という思いで開発し、その思いは発売から8年経つ今でも変わっていない。技術力に自信のないスタッフでも、「SHIMA」クオリティーの色味を1本で表現できる。その普及によりヘアカラーの得意なサロンが増えるため、「自分で競合を作ってどうする？」とも思ったけれど、使って喜んでくれるスタッフの姿を見たり、「次、何色が出るんですか？」と期待してくれる声を聞いたりしていると、間違っていなかったと思う。こだわったのは、リフト力や発色、きれいな輝きのある色。色味は、あまり一般的ではない、ちょっと人と違う抜け感やおしゃれ感がある、外国人の地毛風の色をイメージした。そのベースは貫きつつ、今表現したい色やネクストトレンドを最速で投入して作りたいと、いつも熱い思いを持っている。

嶋：昨年の夏は、わりと暗めのカラーが人気で、暗めだけど透明感のある色のニーズが高かった。「SHIMA」では、「イルミナカラー」の明るい色でトーンを明るくし、その後もう1度「イルミナカラー」をかぶせて色をしっかりと入れてトーンダウンさせる“ダブルケアカラー”がずっと人気だった。秋冬以降も、夏よりは少し明るくなったものの“色味をしっかり入れる”というトレンドは継続した。そうした流れを受けた今年の春夏は、そろそろ明るくなる時期で、ベージュ系が確実にくる。一方で色味がしっかリ入った状態を知っている人は、顔色がきれいに見えたりメイク映えしたりするメリットを知っているので、浅い色にはいかないだろう。つまり、色味のしっかり入ったベージュのトレンドが、3～4月くらいから一気にくる。

嶋：以前から“常に刷新”を心掛け、“WHAT’S NEW”を探しており、その路線は今年も変わらない。スクラップアンドビルドの一環として、吉祥寺店をクローズし、青山店を拡張した。青山と銀座エリアに店舗を集め、ブランドイメージを強くする方向に進んでいる。その方向性の先にある海外進出にも、コロナ禍で中断していたが、ようやく昨年から取り掛かることができた。“今の「SHIMA」っぽい場所”を考えて行き着いたのがL.A.。「SHIMA」の顧客層であるトレンドの先端を行く人やセレブリティが多く、スタッフのモチベーションも上がる。今年は、同店のスタートに全力を向けつつ、新しいことをやっていきたい。