ビジネス

ファーフリーの動き広がる 「マイケル・コース」と傘下「ジミー チュウ」も導入

 「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」と傘下の「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」は、2018年12月までに本物の毛皮の使用を中止する。「動物の倫理的扱いを求める人々の会(以下、PETA)」の長年にわたる要求に応えた格好だ。マイケル・コースのジョン・アイドル(John Idol)最高経営責任者(CEO)は、「企業として新たな挑戦に取り組む。革新的な素材使いを進化させる」とのコメントを発表した。またデザイナーのマイケル・コースも、「リアルファーでなくてもラグジュアリーの本質を生み出せる」と賛同する。エコファーの洋服は、2018年2月にニューヨークで開く18-19年秋冬コレクションにも登場。すでに生産したリアルファーの洋服は、18年末までに売り切る方針だ。

 PETAは「マイケル・コース コレクション(MICHAEL KORS COLLECTION)」のショー会場や店舗の前で、度々抗議活動を繰り広げてきた。6月にはニューヨークのメトロポリタン美術館で開かれたイベントにおける、マイケルへの質疑応答の最中、会場に「F‼︎k FUR(FUCK FUR)」の横断幕を掲げ、動物の鳴き声を響かせるパフォーマンスを展開。アイドルCEOとマイケル、さらにマイケルのパートナーのランス・レパー(Lance LePere)は、安全のために会場を離れる一幕もあった。ただ企業としてのマイケル・コースは、活動家などとの話し合いを07年から続けており、すでにラクーンの毛皮を用いた洋服は長年発表・販売していない。

 PETAのダン・マシュー(Dan Matthew)シニア・ヴァイス・プレジデントは、「最初に話し合ったのは、今から15年前。決断に興奮している」と話す。

 動物由来の毛皮の使用中止については、10月にも「グッチ(GUCCI)」が計画を発表したばかり。業界ではジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)からマッシュホールディングスまで、ファーフリーの流れが広がっている。

MICHAEL KORS x ビジネスの記事

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。